30年の腰痛経験から、正しい付き合い方を学びました
サザンオールスターズのデビューから10年、パーカッショニストとして活躍する野沢秀行さん(以下、毛ガニさん)が31歳の時に突然始まった腰痛。
「最初は、『明日には治るんだろうな』なんて気楽な感じ感じでしたが、『腰椎椎間板ヘルニア』という病名を聞くと、とても不安な気持ちになりました。当時はインターネットもなく、病気について知りたいと思っても、書店で本を集めることしかできなかったのですが、医学書のようなものしかなくて。自分が納得いく治療法を見るけるのに、とても時間がかかりましたね」
悪化した腰痛のリハビリのために、音楽活動を休止した時期もある毛ガニさん。いまでは、ご自身の信頼している〝毛ガニの医療チーム″とともに考案した「毛ガニ体操」を中心に、日々、腰痛改善のための体づくりを実践しています。
「ストイックに鍛える必要はないと思うんですよね。『体調悪いな』『雨だな』と思ったら休んでいいんです。駅で階段を使ったり、歩道橋を使うようにしたり、ささいなことでも続けていけば立派な運動量になっているはずです。体を動かしていることを意識することが、重要になってくると思います」
30年、腰痛と向き合い、腰痛を知り尽くした毛ガニさんならではの体験談が詰まった、『毛ガニの腰伝説』でも紹介されている「毛ガニ体操」をご本人自ら直伝してくれました。
「無理せず試してみてください!」
●毛ガニの医療チーム・石橋秀幸先生に聞く 腰痛との向き合い方とは...
ひと口に「腰痛」と言っても原因は様々です。腰の痛みが深刻な場合は、病院で診察を受けていただきたいです。腰痛の原因として、運動不足を疑う方も多いと思いますが、決して運動不足だけが原因ではありません。手術が必要な場合もあるので、素人判断で放置することがいちばん怖いです。また、治療をしても再発するケースも多いので、毛ガニさんが実践されている「毛ガニ体操」を参考にして、無理せず挑戦してみてください。
石橋秀幸先生
いしばし・ひでゆき 1965年、広島県生まれ。株式会社フェアプレイ・データ アドバイザー、株式会社アズウィンド顧問。広島東洋カープにトレーニングコーチとして15年間在籍。慶應義塾大学スポーツ医学研究センター研究員、神奈川大学人間科学部非常勤講師。
毛ガニ直伝!寝る前に5分だけストレッチ
腰の疲労を取るために
●背中を丸める・反る(1回3セット)
① 肩甲骨を開く
腰の疲労を取り、円背を防ぐためには肩甲骨を開くことが大切。行きを吐きながら背中を丸める。
床に手をつき四つんばいになる。手は肩幅くらいに広げる。
② 肩甲骨をくっつける
息を吐きながら、背中を反る。丸める動きと合わせて、セットでストレッチをすることが重要。
四つんばいが難しい場合は、お腹の下にバランスボールを置いてもいい。
骨盤を正常な位置に!
●尻からふくらはぎを伸ばす(10秒3セット)
① 骨盤の後ろを壁につける
上級者の人は、片腕を曲げて挑戦してみよう。伸ばしている脚のふくらはぎがより伸びる。
骨盤が壁についていること、かかとが地面に対して直角であることを意識。
② 腕を地面と平行に
伸ばした脚のつま先にタッチするように、腕を伸ばす。お城からふくらはぎまでがより伸びる。
腰痛予防に超重要
●股関節周囲筋を伸ばす(10秒3セット)
① 骨盤の後ろを壁につける
骨盤を壁にくっつけることを意識して、足の裏を合わせる。ひざを地面に無理に押し付けない。
腕をしっかり伸ばして、足の裏を合わせる。前傾しないように、腕はまっすぐ伸ばす。
② 組んだひざを手前に引き寄せる
上級者の人は、息を吐きながら上半身を倒す。首と肩の力を抜いてゆっくり3回呼吸をする。
足の裏を合わせたまま、手前に引き寄せる。この時も骨盤の後ろを壁につけることを意識しよう。
野沢秀行(のざわ・ひでゆき)
1954年10月19日、東京都生まれ。サザンオールスターズのパーカッショニスト。30年間腰痛と戦っている。
(野沢秀行/KADOKAWA)
サザンオールスターズの"毛ガニ"が 30年の経験を元に放つ腰痛本!! 「毛ガニの腰体操」、「毛ガニも実践!朝昼夜のストレッチ」、毛ガニの医療チームによる「腰痛コラム」も収録。読めば、腰痛しらずの体質を手に入れられる!?