おかゆを鍋で発酵させて作った甘酒はブドウ糖、総合ビタミン類や総合アミノ酸類を含み、点滴による栄養剤の補給と同じ効果があることはご存知ですか? 免疫力をアップさせる効果もあります。発酵の過程で、麹菌は穀物のでんぷんをブドウ糖に変えるアミラーゼ、米のたんぱく質をアミノ酸に分解するプロテアーゼを作り出します。
その甘酒から作る塩麹には、アミノラーゼやプロテアーゼの他に、100種類以上の酵素が含まれていることが分かっています。
塩麹は保存もきくので、料理に調味料として活用すると、腸内環境を整え、免疫力をアップするのにひと役買ってくれます。
体によくておいしい、優秀な調味料として、大いに活用したいものです。
※甘酒から塩麹を作る方法はこちら。
塩麹を簡単アレンジ! 塩麹豆腐にチャレンジ!
木綿豆腐と塩麹で作る「塩麹豆腐」。まずはそのまま食べれば、まるでチーズのような味わいで、料理の味付けにも大活躍! ひと味違った食感や味わいを楽しめます。
全量194kcal/塩分1.4g
【材料】(できあがり約140g)
木綿豆腐...200g
塩麹...大さじ2
【作り方】
1 豆腐をすだれで巻いて輪ゴムで留め、バットや皿の縁に渡すようにのせる。おもし1㎏ほどか、皿3枚ほどをのせて2時間置き、水をきる。
2 30×30㎝のラップの中央に塩麹大さじ1を置き、1 をのせ、上からも塩麹大さじ1を全体にぬる。
3 ラップを中央に寄せて包む。包み終わりを下にしてバットか皿にのせ、冷蔵庫で1週間寝かせる。
4 チーズ状にねっとりとできあがる。1週間以上寝かせてもさらにおいしくなる。冷蔵保存し、1カ月を目安に食べきる。
塩麹豆腐はこんな料理にも使えます!
「塩麹豆腐とふきのすまし汁」
1人分 30kcal/塩分0.9g
【材料】(2人分)
だし...240ml
ふき(ゆでたもの)...40g
A 塩麹...小さじ1
酒...小さじ1
うす口しょうゆ...小さじ1/2
塩麹豆腐...40g
【作り方】
1 鍋にだしを入れ、3㎝の長さに切ったふきとAを加えて温める。
2 椀に半分に切った塩麹豆腐を入れ、1 を盛る。
「バナナの塩麹豆腐あえ」
1人分 48kcal/塩分0.2g
【材料】(2人分)
バナナ...1/2本
塩麹豆腐...40g
【作り方】
1 ボウルで塩麹豆腐をへらでつぶす。
2 5mm幅の輪切りにしたバナナに、1 をあえる。
「スプラウトの塩麹豆腐あえ」
1人分 28kcal/塩分0.2g
【材料】(2人分)
好みのスプラウト(根元は除く)...大さじ2杯分
塩麹豆腐...40g
【作り方】
1 スプラウトは2cmの長さに切って洗い、大さじ2を用意する。
2 ボウルで塩麹豆腐をへらでつぶし、1 にあえる。
取材・文/石井美佐 撮影/中野正景
村上祥子(むらかみ・さちこ)さん
料理研究家・管理栄養士。1942年、福岡生まれ。公立大学法人福岡女子大学国際文理学部・食・健康学科客員教授。食材の持つ力で健康寿命の延伸を図る研究に関与する。