「知ってしまった義妹の本心」立木ミサの夫婦の相談室

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隣の芝生は青く見える......と思っていたら、意外とうちの芝生のほうが青いのではないか!?「そうそう、そうなのよ」とうなずきたくなる相談から、驚き、びっくりな悩みまで、いろいろあります夫婦って。

定年後の夫婦問題はもとより、子ども世代や孫世代にリアルに起きている夫婦のさまざまな問題を、夫婦問題カウンセラーの立木ミサさんと一緒に考えます。

  

Q 姑の介護を義姉と一緒にしてきました。先日、介護の仕方を家族で話し合った際、子どもが幼い頃、姑に手伝ってもらったときのことを言われ義姉の本心を知りました。

夫は何度か過去に女遊びをして、その都度修復をし、今もその途中です。ここ数年、近くに住む義姉と一緒に姑の介護をしています。先日介護の仕方を家族で話し合った際、昔、仕事のときに姑に子どもを預かってもらったことを「あなたは母に苦労をかけてきた」と言われました。姑とも仲は良かったのですが、初めて義姉の本心を知りショックでした。弟である夫の浮気性のことを言っても「それは夫婦の問題」で済ませ、夫は話し合いの場から逃げてしまう始末です。この家のためにという思いが虚しくなり、離婚を考え始めました。 (56歳・公務員)

A 親せきや義親の言葉が離婚を後押しすることがあります。

頑張って夫婦関係の修復の努力をしている相談者の、その糸がプツリと切れてしまうことがときどきあります。その後押しの一撃が、義理の親や親せきの言葉になるときがあります。義理の関係というのは、夫婦がうまくいっていればこそ成り立つ関係です。その基盤となる夫婦関係に問題が起きると、本来は夫(妻)が自分の親や親せきとの潤滑油とならなければならないところが、夫婦関係が悪いことで、その機能を果たせなくなります。それまで仲良くうまくいっていた義理の親や親せきとの関係というのも、簡単に悪化していきます。

義理の関係は100%満足しているというよりは、なんとかうまく関係を保っていこうという気持ちがお互いにないと、うまくはいきません。夫婦という土台に亀裂が入ることで、その上に乗っている親せきとの関係もあっけなく崩れていきます。また、周囲のひと言が、それまでくすぶっていた離婚の引き金を引くこともあります。

夫との仲と修復しつつ、姑の介護をしてきたご相談者でしたが、義姉の心ないひと言と夫の逃げ腰な冷たい態度で、努力がばかばかしくなってしまいました。ある30代の妻も、若いのに偉いなというほど姑に従ってよい関係を保ってきました。が、夫が浮気をした際の「私に言ってこないで」という姑のひと言で離婚に舵を切りました。それまで理不尽と感じていたものの、一生懸命関係をよいものにするよう頑張って抑えてきた不満が、姑のひと言で爆発しました。義理の親や親せきの言葉で一気に離婚へと走ることがあります。

<まとめ>
義理の親や親せきとのよい関係は夫婦という基盤が安定していればこそ、成り立ちます。

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<教えてくれた人>
立木ミサ(たつき・みさ)さん

夫婦問題カウンセラー。1959年、神奈川県生まれ。これまで1200人以上の夫婦問題に接し、男女、世代を問わずに夫婦に起きるあらゆる問題に取り組んでいる。「生き苦しさ」を乗り越えるためのサポートを主軸にカウンセリングを行っている。

<オフィシャルブログ> http://ameblo.jp/tatsu-go-go

 
この記事は『毎日が発見』2015年9月号に掲載の情報です。

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