性別:女
年齢:73
プロフィール:ガーデニングの延長で、近所の農家の片隅を借りて野菜を育てています。キュウリ、トマト、なす等定番野菜に加えて、今年は大形スイカを育てています。今年の7月の異常な暑さで、病害虫やカラスやタヌキ(と思われる)の被害で四苦八苦、その顛末をご紹介いたします。
8年前、市民農園を借りることにしたのは、夫の父(90歳)と、弟(59歳)が半年の間に相次いで亡くなったからでした。夫は義弟と一緒に仕事をしていましたので、落胆して立ち直れないのではと思ったのです。丁度その時期に市民農園の募集があり、野菜でも育てれば少しは気持ちが晴れるのではと申し込んだのでした。案の定、少しずつ気持ちが前向きになったようで、耕したり、種をまいたり、苗を植えたりしているうち、同じ農園の顔見知りができ、ずいぶん楽しそうになりました。
それから3年、市民農園を卒業して、うちで駐車場を借りている農家の奥様と親しくしているうち、農地の一角を貸してもらえることになりました。いろいろ教えていただきながら、冬にはほうれん草、小松菜、大根、蕪、春はじゃがいも、夏野菜はトマト、地這いキュウリ、なす、いんげん豆、枝豆など、一年を通して野菜を育てる楽しみを覚えました。
ただ、場所が広いので、例えばほうれん草の種一袋全て撒くと、近所や友達に配ってもいっぱい余ってしまうほど収穫できてしまうのです。
小松菜などはすぐに大きくなるので、そのまま花にして、菜の花として食べることも。キャベツや白菜を大量に収穫したときは、もちろん漬物にします。
それでも、兄弟や友人に送ったりしても余るのです。貧乏性な私たちには捨てることができず、あまり親しくない知り合いにも差し上げたりしていました。
毎回収穫するたびに、一袋も二袋もまかなければよかった...と思うのですが、芽が出なかったり、育たなかったり、途中で虫にやられたりで収穫できないことが起こると残念なので、どうしても多くまいてしまいます。
夏野菜の地這いきゅうりも大変です。きゅうりは苗木ではろくにならないと思っていましたが、とんでもありません。盛りになると、たとえ雨が降っていても毎日毎日取りに行かないと、育ちすぎて、すりこぎのように巨大になってしまうのです。こうなると、袋いっぱいのきゅうりが恨めしくなります。自分で育てておいて、なんて罰当たりでしょうか!
そんな中、今年は、育てるために広い場所が必要なスイカを初めて作ってみました。狭いスペースでやっていた市民農園時代には考えられないことです。師匠(かの地主の奥様)の経験豊富な指導によりすくすく育ち始めたのですが、スイカの葉にアブラムシがいっぱい付いてしまいました。市販の殺虫剤を何回もかけ、傷んだ葉を取り除いたりして、なんとかしのぎました。今年は高温の上、雨が少ない事が原因かなと思いました。
やっとスイカの花が咲き、相当実も大きくなった時、はじめてできた実が何かの野生動物に大きくかじられました。からす?たぬき?何にせよ、なんたること!油断していました。狙われないように防虫網をかけておいたのですが、網が小さすぎたのです。
さらに、その大きなスイカ一号の横に小さな二号ができていたのですが、そちらはなぜか腐ってしまったのでした。他の雄花は少しも育たず黒く腐るばかり。もう今年のスイカは全滅かとあきらめかけていた時、師匠にまだ7月だから育つかも、と励まされました。
その言葉どおり、諦めずに見守っているうち、葉がたくさん出てきて、スイカが大きくなってきたのです。ええっー!と飛び上がりました。摘花しないので、全部で8個できました。そうすると、次はいつ収穫するかが問題です。師匠のアドバイスでは、すいかの根元についている一番近いツルが茶色にそまったら、熟した印ということだったので、ツルの色を目安に根元をプツンと切りました。かなり重く、軽くたたくと、ポンポンとひびきます。小躍りしながら、家に持って帰りました。
切ってみたら、切るそばからパリパリといい音!中身はまだ完全に熟しきっていませんでしたが、ジューシーなその味は大好きなスイカそのもの。大満足です。今は、次のスイカが熟すのを心待ちにしています。うまくいっぱいできたら、誰にあげようかな、と今から思案しています。
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