「重い病気が発覚し、生後半年で手術することになった息子。時を同じくして、チワワのBちゃんも体調を崩す日が増えていきました。そんな状態でも、Bちゃんは、息子にいつも静かに寄り添ってくれました。『僕がこの子を守るんだ』と思ってくれていたんだと思います。そんなある日、手術を終え、無事退院し自宅に戻った私たちを待っていたのは...」

■息子が退院した日。お留守番をしていたBちゃんは...
摂食拒否、そして下痢と嘔吐を繰り返し、身体はみるみる痩せ、毛もほぼ抜け落ちてしまいました。
同じ日に3人目の子とBちゃんの両方を通院させたことも何度かありました。
1人と1匹はそれぞれの病院でさまざまな検査を受け続ける仲間だね、なんてそのときは思っていました。
Bちゃんは検査で特に悪いところは指摘されず、とにかく体重を増やして体力を回復させてとの獣医からのアドバイスで、ドッグフードを何種類も用意しました。
食べてほしいと願うもなかなかヒットするフードがなく、点滴で栄養を摂る日もありました。
そんな状態でもBちゃんは、コロコロと寝転がる3人目の子の横に座り「僕がこの子を守るんだ」とでも言いたげな姿を見せ続けてくれました。
全く吠えることもなく、ただ静かに寄り添って見守るBちゃん。
Bちゃんを迎えて良かったと心が温かくなったのを覚えています。
3人目の子は生後半年で、心臓の手術を受けました。
術後1週間ほどは危険な状態にもなりましたがV字回復し、主治医の予想以上に元気になって退院しました。
それから約1カ月後、息子の術後検診に出かける際のことです。
それまでもBちゃんだけお留守番で出かけたことは何度もあったのですが、その日の朝だけは、なぜか胸がざわざわしました。
病院に着いて先生から「もうこの子の心臓は大丈夫。根治です。薬ももういりませんね」と花丸の太鼓判を押してもらい、嬉々として病院から帰宅したら...Bちゃんは自分のケージの中で冷たくなっていたのです。
病院から帰ったばかりで、また動物病院へ...。
検診帰りの3人目の子も一緒に直行、すぐに蘇生処置を行ってもらいましたが、すでに息は絶えていました。
死因は吐いたものがのどに詰まったことによる窒息。
Bちゃん、最期はご飯を食べようと頑張っていたんだ...。
いろいろな感情が湧き上がって、涙が抑えられませんでした。
息子がもう大丈夫と言ってもらったその日に亡くなるなんて...。
きっとBちゃんは息子に命のバトンを渡して、自分は先にあの世へ帰ったのでは...そう思いたくなるような出来事でした。
あれから10年、3人目の子は元気なやんちゃ坊主に育っています。
ときどきBちゃんの写真を見ては、何だか懐かしそうな目をしているので、この子の記憶のどこかにBちゃんは存在しているんだろうなと思っています。
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