「2人の子どもが独立して家を出てしまい、ここ何年かは、妻と年末年始を過ごしています。去年のお正月は、私が還暦を迎えることもあり、子どもたちが帰省してくれるだろうと期待していました。しかし、結局、妻と2人きりのお正月を過ごしました。そして...」

■私の誕生日にホテルを予約してくれた妻。そしてそこには...
「ねえ、今日は外で食事しましょうよ」
妻が珍しく言い出しました。
「還暦だものね、ホテルを予約しといたの。お祝いしましょうよ」
2人きりでか、とも思いましたが、まあ人生の節目だしな、と言われるままにホテルの懐石料理店を訪れました。
「予約していた●●ですけど...」妻が名前を告げると、お店の方が「お待ちしておりました。お連れ様はもうお見えになっていらっしゃいます」と言います。
お連れ? 誰か呼んでるのか?
頭に「?」マークを浮かべながら案内された個室に進むと
「お父さん、おめでとう!」
「おやじ、還暦、ご愁傷様!」
「なんでしょ、口の悪い」
そこにいたのは娘と息子でした。
一瞬何事が起きたか理解できず、絶句です。
「ごめんね、あなた。2人に絶対内緒にしろって言われてて」
娘がプレゼントの包みを差し出しながら息子と
「だってねえ、こういうのはサプライズでやらないと」
「そうそう、面白くないもんなあ」相変わらず仲のいい姉弟です。
「あれ、もしかして、お父さん泣いてる?」
「いやあ、これは大成功ですな、姉上」
やたらと浮かれている子どもたちを見ながら、確かに少々視界がぼやけています。
還暦は子どもに帰る日だということですから、今日ぐらいは心のままに嬉し泣きしてもいいでしょう。
ありがとう、みんな。
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