「年末年始は帰ってこなくていいぞ」不仲の父が帰省を拒否。落ち込む私を励ます妻の「計画」<後編>

「実家を離れて40年。父との間にはすっかり心の距離が出来てしまいました。先日、年末年始の帰省を打診すると、拒否されてしまったのです。落ち込む私を元気づけてくれたのは、妻。私のために、さりげない『帰省計画』を考えてくれました。」

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■妻が考えてくれた「帰省計画」。気遣いに感謝

しばらくして、妻が「ねえ年末は旅行に行かない?」と言い出しました。

長女(25歳)も独立し2人だけになったこともあって、どこかに出かけようとしたがります。

先日もやっと取れたチケットでアミューズメントパークに日帰りで付き合わされました。

そんな気分ではないので「また行くのか?」と呆れている私を横目に、早速パソコンで予約サイトを見始める妻。

「ここもいいわねえ。ほら、主人公の家があるんだってよ」

「あのキャラクターの博物館もできたのよねえ。これも捨てがたいし...」

苦り顔の私をよそに実に楽しそうです。

「ねえ、どっちがいいと思う?」

「どっちも泊まりで行くほどの所じゃないだろ? ...なんでその2つなんだ?」

すると妻は真顔で向き直りました。

「行ったついでってことで顔出しやすいでしょ? やっぱり顔が見たくなったってことにすれば?」

妻が言った2つの目的地は、どちらも実家の近くにある場所でした。

落ち込んでいる私を元気づけようと思って提案してくれたのです。

「...そうだなあ...いっそ両方にしたら? 1日目と2日目で」

「ああ、それいいわね! さっそく予約しちゃいましょ!」

喜色満面の妻を見ながら、その気遣いをかみしめていました。

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