「母さんが一番大切やろ!」突然の病。いつもは塩対応だけど...息子の「予想外の行動」に涙<後編>

「自宅で突然腹痛に見舞われた私。痛さでのたうち回る私に夫は冷たい態度。そんな中、いつもは塩対応の思春期真っ盛りの息子が意外な行動に出て...。私は息子の成長と優しさにうれし涙が止まりませんでした」

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■病気になって実感した息子の成長

「はぁ⁉ 今それ? 母さんに何かあったら、仕事なんかしてる場合じゃなくなるんだぞ。母さんが一番大切やろ!」

そう言った後、息子は私に「診察券は仕事用のバッグの中?」と確認しながら、テキパキとかかりつけの婦人科の診察券を見つけ、救急窓口に行く段取りをつけてくれたのです。

病院に行く車の中でも、ずっと私の背中をさすってくれました。

そして「大丈夫だから、すぐ診てもらって楽になるから」と励まし続けてくれた息子の優しさと成長に、痛みの苦しさの中でも嬉し涙が止まりませんでした。

病院で治療していただき事なきを得たのですが、念のため1泊することになりました。

症状が落ち着き、食後の片付けもせずに病院に行ったから散らかってるだろうなと思いながら翌日帰宅したところ、家の中はきれいに片付けられており、洗濯物も洗って干してありました。

「お片付けしてくれたん?」

夕方になり、先に小学校から帰ってきた娘に訊ねると、意外な答えが返ってきました。

「お兄ちゃんが、お父さんは今忙しいし、お母さんが帰ってきたときにゆっくり休めるように片付けしておこうって言って、一緒に片付けたんだ。お洗濯はお兄ちゃんがしてくれたよ」

いつもは本当に何も言わない息子だけど、息子なりに家族のことを考えてくれてるんだなと、ホロリとした瞬間でした。

「家のことしてくれてありがとね。昨日も心配してくれて嬉しかったよ」

しばらくして帰ってきた息子に伝えると、いつものごとく「うるせー」としか返ってきませんでしたが、いつもより息子と心が近くなったように感じました。

こんな思いができるなら、たまには病気になるのも悪くはないな...あ、そんなことを考えていたら、今度は私が息子に「はぁ⁉」と言われてしまうかな。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
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