「母の外出をなんとしても阻止しようとする父。その手口ときたら、もう呆れてしまいます。嫉妬なのでしょうか? もう意味がわかりません。娘の私は母を救うべく、父に応戦することにしました! その対抗策とは...」

■自分は外出するのに「母の外出」は許せない父
私の父は70代後半。
母の外出がどうも気に入らないみたいなのです。
自分が一緒に出かけるならご機嫌なのですが、自分の行かないところに母が出かけるのは許せない様子。
そして母が一緒に出かけるのが私たち娘であろうが、親戚であろうが、ご近所さんであろうがなんとしても邪魔します。
地味にしつこくネチネチと。
例えばある時のことです。
父は老人会で日帰り旅行に行くとのことでしたので、母を外食に誘いました。
父は「行ってこい」とか口では言いながらも、「冷蔵庫の大掃除」やら、「庭の草とり」など、とにかく時間がかかり母一人では絶対にこなせるわけがない用事をたくさん言いつけて出かけます。
若いときならまだしも、年齢を重ねた母にはこなせるわけもなく、母は「外出できない」とがっかり。
元気がなくなってしまいます。
それこそが父の作戦で、「ここまでやれば出かけないだろう」という思惑が隠されているのです。
ホントにひどいでしょ。
そんな無茶な言い分は無視すればいいのですが、それでは父はきっと大騒ぎして母を困らせます。
でも、私はそんな理不尽は許しません。
とはいえ、正面切ってけんかしたって父には何も通じませんし母が困るだけ。
ですので、ちょっとひねった形で問題を解決して、父に応えつつ母との外出を叶えることにしています。
例えば冷蔵庫の大掃除、これはしません。
大量の食材を、父の好みに合わせて買い込んで実家の冷蔵庫にギューギューに詰めこんでおきます。
こうすれば冷蔵庫の大掃除なんてできませんので、サクッと問題解決。
これには父も納得せざるを得ませんし、何より美味しいもの食べたさで父からの文句は絶対に出ませんから。
食べ物の力は偉大です。
庭の草取りは、抜くべき雑草に熱湯をかけて、はい、終了。
こうすることで枯れるまでの時間を稼ぐのです。
あとは暇な時間を見つけては、チョコチョコと枯れた草を抜けばOK。
こうして、母との外出を叶えました。
父の呆れた母の「外出阻止作戦」はまだまだあります。
別の日のことです。
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