「今から6年前のことです。中学を卒業する娘から手紙をもらいました。当時の私たちは、娘が思春期ということもあり、あまり良好とは言えない親子関係...。母としての力不足を感じつつ、毎日お弁当作りだけは頑張ろうと心に決めていました」
■卒業式の日に、テーブルに置かれていたのは
そして、娘の頑張りでなんとか高校受験を終え、無事に迎えた中学の卒業式の日、テーブルの上に長女からの手紙が置いてあったのです。
「お母さんへ」と書かれた手紙には「毎日のお弁当作りをありがとう」という言葉が書いてあり、私は驚きと嬉しさで涙が出ました。
母親としての力不足を痛感しながら、ほとんど口をきかない娘に対して寂しさを感じていましたが、毎日お弁当を作ることができてよかったと心から思いました。
今、高校生になった娘と私の関係は少し改善されています。
娘が大人になったことや、息子の成長に伴い私に時間ができたことのおかげだと思います。
先日、娘から、中学の頃はお母さんに対して無性に腹が立つことがあった、と笑いながら言われました。
それでも、あのとき素直にありがとうと伝えてくれたこの手紙と、毎朝お弁当作りにキッチンに立っていた頃のなんともいえない記憶は、私の一生の宝物です。
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