「激辛メニューが好きな人っていますよね。友人のEくんもその一人。ある日、噂で30分以内に完食すれば無料になる激辛ラーメンがあると耳にしました。2人でその店に行ったのですが...」

■当時では珍しい「辛党」だった友人
40年ほど前、大学生だった頃の話です。
大学の同級生のEくん(当時21歳)は「超辛党」でした。
Eくんと知り合ったばかりの頃、突然の休講で空いた時間に喫茶店に入ったときのことです。
「小腹が減ったよね。ピザを頼んで分けないか?」
私たちは早速注文し、頼んだピザがテーブルに届いて、さあ食べようというときです。
「こっち半分、俺でいい?」
Eくんが言いました。
きちんと分けないと気がすまない人なのかな、と思い了承すると、彼は脇にあったタバスコを自分側のピザにダブダブとかけ始めました。
どうやらEくん、何でも辛くして食べないと気がすまない性格のようです。
驚いて制止する間もなく、彼は真っ赤になった一切れにがぶりと食いつきました。
「うん! うまい!」
改めてタバスコの瓶を見ると、おろしたてだったその瓶はすでに半分ほどになっていました。
真っ赤な口元に恐怖を感じるほどの衝撃の光景でした。
当時は辛いもの好きなんて少数派で、その中でも彼は異彩を放っていました。
そんなある日、共通の友人からこんな噂を聞かされました。
「極辛ラーメンっていうのがあってさ、30分以内に食べきったら無料になるらしいぜ」
こんな話にEくんが反応しないはずもなく、さっそくそのラーメン店に出かけました。
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