「姉妹の関係って難しいのでしょうか。小さい頃からいつも私を守ってくれた姉。そんな姉が大好きで、大人になってからも仲良し姉妹だと思っていました。でも、私の結婚を機に2人の関係がおかしくなってしまったのです」
■周囲もうらやむ結婚生活を送っている姉だが...
元々仲良し姉妹の私たちは互いの近況を語り合っていました。
「子どもがね~」とか、「夫がね~」と、そんな他愛ない会話をしていると、急に姉が無口になり、次第に不機嫌な表情に。
そして突然、「前から言おうと思っていたのだけれど、私あんたが大嫌い」と静かな口調で始まりました。
そこからはもうせきを切ったように「結婚しないって言ってたよね!」と続き、最後には「あんたみたいな嘘つき女が一番嫌い!」と捨て台詞を残してお店を出て行ってしまいました。
突然のことに何が起こっているのかわからない私でしたが、慌てて姉を追いかけます。
するとそこには号泣している姉の姿が。
落ち着かせようと姉を車に誘導して話を聞いてみることにしました。
そこで聞かされた姉の涙のワケは、お互いの生活の違いと、姉の苦しいほどの寂しさにありました。
姉の嫁ぎ先は会社を経営していて経営状態も順調そのもの。
周囲もうらやむほどとても豊かな生活を送っています。
ですが、その分義理の兄はいつも忙しく、家のことには無関心なのだそう。
それは子どもの参観日も運動会も家族のお祝いも同じこと。
仕事と接待がなにより優先なのだそう。
そんなわけで家族で遊びに出かけたのも片手で数えられるほど。
家族の写真がそれを証明していると泣き続けていました。
それでも姉は「仕事が忙しいのだから仕方がない。自分が頑張らなきゃ」と踏ん張っていたのだそうです。
一方私の夫はフリーランス。経済的にはごくごく普通です。
しかし、その分自由の効く立場ですので、参観日、運動会、式典、家族のお祝いごとなどほぼほぼ皆勤賞。
加えて毎週末になると家族でどこかしら遊びに出かけていました。
そんな双方の生活の違いを語り合っているうちに、姉の心にたまっていった「寂しさ」があぶりだされてしまったみたいなのです。
「自分の結婚生活を幸せだと思いたい。
でも、私はあなたみたいな笑顔はできない」と、号泣し続ける姉に私は何もできませんでした。
この時の出来事は私たち姉妹の関係に大きく影を落とすこととなり、それ以来私たちのランチタイムは消滅。
いまだ再開できずにいます。
いつかまた、姉のはじける笑顔に会いたいと思いながら、どうすればいいのかいまだ答えが見つからない私です。
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