憧れの「収納たっぷり」の家を手に入れたのに、ため息...。全然「すっきり」しない理由とは<後編>

「20年前に建てた家は、家具を一切買わなかったほど収納たっぷりの家です。そう言えば、聞こえはいいのですが、今になって『収納はほどほどがよかった』と後悔しているんです」

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■収納は「ほどほど」がいい!?

収納に入りきらなければ潔く捨てることができるけれど、なまじっか収納が多いと溜め込んでしまいます。

あらためて収納されたものを見直すと、夫の趣味のモノやDIYに関わるもの、スチームガンや高圧洗浄機などの掃除道具。

そのほか、捨てられそうで捨てられないような微妙なモノ。

そこに入っているモノは本当に必要なモノなのか?

さらに家を出た息子たちの持ち物(何が入っているのかわからない)も段ボールに入れられて残っています。「入れるところあるんだから置いておいて」と。

パントリーだって夫が買ってきたいろいろな食材が所狭しと詰め込まれています。

乾物だから問題ないと言われても、気が付けば調味料も消費期限切れ。中身の把握ができていません。

かつてはすっきり暮らしていたはずの夫の実家も、今はモノであふれています。

夫の母が認知症になり片づけられなくなったうえに、溜め込んだ洋服や靴や鞄、亡き義父の洋服や紙おむつにポータブルトイレ。

もとから片付けの苦手な義弟の持ち物も加わってさらにモノであふれかえり、収納たっぷりですっきり暮らしていた家は影も形もありません。

家を建てる時、息子達がそれなりに大きくなった時のことなど、自分達の成長になぞって近未来のことは想像できていました。

しかし、自分の実家の家じまいをするまでは、いずれ自分もいなくなるということまでは考えが及びませんでした。

でも、今になって思います。

そういうことも想定しながら家を建てるべきだったと。

どこに何が入っているか、自分の管理できる適度のモノはどのくらいなのかを把握し、それにあった収納を考える。そのためには収納はたっぷりではなく「ほどほど」でよかった......。

少しずつ断捨離を始めたものの、ちっとも中身の減らない収納庫を前にため息をついています。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
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