「10年前に家族で引っ越してきてからの付き合いになるご近所の『くれくれ攻撃』おばさん。断ってもやってくる頻度は変わらず、気も悪くしていない様子。それもそのはず、おばさんにはうちにやって来る理由があったのです」
■ご近所付き合いは適度な距離感が大切だと実感...
なんと、庭に植えてあった南天の木が欲しいと言い出したのです。
さすがに、庭木を掘ってあげるわけには行きません。
そんなことをしたら、ますますエスカレートするのは目に見えています。
困った事態だけれど、逆にこれはいいタイミングだと思い「ごめんね。草花は良いけど、木はあげられないよ」と笑顔できっぱり断りました。
さすがに気を悪くするかと思いきや、おばさんも、「そうよね。やっぱり木は無理よね」と苦笑していました。
そのとき、なんとなくですが「ああ、これはもしかしたら、単に花や木が欲しいだけではないのでは?」と思いました。
考えてみれば、そのおばさんは旦那さんに先立たれた上に子供も独立済みで、2階建ての広い一軒家に一人暮らしをしています。
案外、こうして花を貰うことで私とコミュニケーションを取ることが目的なのではないかと、そんな気がしたのです。
それならば、別にあげたくないなら断っても大丈夫なのではと思いました。
その日以降、あげたくないものに関しては「ごめんね」と断るようにしましたが、おばさんが出現する頻度は変わらず、特にケンカになるようなこともなく、なんとも不思議なご近所付き合いは継続中です。
もしも全部あげていたら、私にとっておばさんの存在は、ものすごいストレスになっていたでしょうし、全部あげないでいたら、おばさんとは険悪な関係になっていたことでしょう。
ご近所付き合いは、臨機応変に適度な距離感が大切だと痛感したエピソードです。
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。