「1人暮らしの義母が入院することになり、義母宅に着替えを取りに行くことになりました。初めて入る寝室で私が目にしたものは、白い箱の数々でした。好奇心を抑えられなくなり、中身を見てしまうと...」
■義母の寝室で眠る数々の「年代モノ」。これを捨てるのは私...?
その白い箱の正体は、冠婚葬祭のお返しや引き出物だったのです。
私が嫁いだ頃は、この辺りではお葬式は自宅で行うのが一般的。
町内会の人達が取り仕切っていました。
義母からも「女性は家の中の片付けや振る舞いを担当して、味の濃い薄いなど意見が分かれるので大変だった」と聞いたことがあります。
そうして手伝ってくれた人へのお返しに、バスタオルやシーツといった日用品を、お茶などの乾物と共に渡すのがお約束になっていたようです。
それは良いのですが、問題は「いつのものか」ということです。
幾つか箱を開けてみると...やはり乾物は全部賞味期限切れ。
古い物では5年前に切れているものがありました。
そもそも義母は、賞味期限に対して「生モノでなければ味が変わるまでOK」という考え方。
乾物は「いつか食べよう」という気持ちでしまっておいたのでしょう。
そしてタオルなどの日用品は「いずれは使う物だから」と倹約の精神でとってあるのだと思います。
こうしたものを私は頂いた事がないので、十数年前、私が嫁いで来る前からの物もあるかもしれません。
このままずっとこの一角に積み上げられたまま、何年、何十年後かに...私が処分をする事になるの?と考えると怖くなりました。
気を取り直して身の回りの物を揃えて、入院中の母へと届けました。
その時に「頂き物は溜め込まないで下さいね」と言いたかったのですが、必要のない所を覗いた「後ろめたい気持ち」と、それを咎められる様な気がして、言い出せませんでした。
「義妹は知っているのだろうか」なんて事も考えたり...。それ以降、ずっともやもやしています。
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