「白い箱の山」の中身は何...? 初めて入った義母の寝室で目にしたのは<後編>

「1人暮らしの義母が入院することになり、義母宅に着替えを取りに行くことになりました。初めて入る寝室で私が目にしたものは、白い箱の数々でした。好奇心を抑えられなくなり、中身を見てしまうと...」

「白い箱の山」の中身は何...? 初めて入った義母の寝室で目にしたのは<後編> 8.jpg

■義母の寝室で眠る数々の「年代モノ」。これを捨てるのは私...?

その白い箱の正体は、冠婚葬祭のお返しや引き出物だったのです。

私が嫁いだ頃は、この辺りではお葬式は自宅で行うのが一般的。

町内会の人達が取り仕切っていました。

義母からも「女性は家の中の片付けや振る舞いを担当して、味の濃い薄いなど意見が分かれるので大変だった」と聞いたことがあります。

そうして手伝ってくれた人へのお返しに、バスタオルやシーツといった日用品を、お茶などの乾物と共に渡すのがお約束になっていたようです。

それは良いのですが、問題は「いつのものか」ということです。

幾つか箱を開けてみると...やはり乾物は全部賞味期限切れ。

古い物では5年前に切れているものがありました。

そもそも義母は、賞味期限に対して「生モノでなければ味が変わるまでOK」という考え方。

乾物は「いつか食べよう」という気持ちでしまっておいたのでしょう。

そしてタオルなどの日用品は「いずれは使う物だから」と倹約の精神でとってあるのだと思います。

こうしたものを私は頂いた事がないので、十数年前、私が嫁いで来る前からの物もあるかもしれません。

このままずっとこの一角に積み上げられたまま、何年、何十年後かに...私が処分をする事になるの?と考えると怖くなりました。

気を取り直して身の回りの物を揃えて、入院中の母へと届けました。

その時に「頂き物は溜め込まないで下さいね」と言いたかったのですが、必要のない所を覗いた「後ろめたい気持ち」と、それを咎められる様な気がして、言い出せませんでした。

「義妹は知っているのだろうか」なんて事も考えたり...。それ以降、ずっともやもやしています。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
記事に使用している画像はイメージです。
 

この記事に関連する「みなさんの体験記」のキーワード

PAGE TOP