「50代の男性です。ある不祥事を起こして解雇された(と思われる)管理職の男性の話です。いくら時間を持て余しているとはいえ、あの行動は理解不能でした...」
■すごい文字数、興味はあるけど...これは読んではいけないもの?
私(54歳)が昨年(2023年)まで在籍していた工場での話です。
2021年に管理職として配属されたAさんは、当時63歳の男性でした。
同じ部署・同じフロアにいましたが、担当してる仕事が違い、ほとんど関わることはありませんでした。
ただ、Aさんが休みのとき、急ぎの対応のものだけを私が代わりにやることになっていました。
Aさんの仕事は、製造品の出荷検査をするというもの。
電気部品の出荷検査で、測定器具とパソコンを使用して、製品寸法や精度測定を行い、そのデータを管理するものでした。
しかし、たまに様子を見るとAさんは本来の作業とは別のことで、何かパソコンを使用しているようでした。
明らかに文章を打っている様子でしたが、何をやっているかまでは分かりません。
文章を打つスピードは遅く、両手の人差し指でかなりの時間を使って入力しているようでした。
会社の指示でやっていることなのか定かではなかったのですが、何か記録を残す仕事なのかもしれませんし、知る由もなかったので気にしないようにしていました。
ある日、Aさんが仕事を休みました。
通常ですと、Aさんの代わりに出荷検査をやるとしても、私の使用しているパソコンのデータで行います。
しかしそのときは、事情があってAさんのパソコン内のデータを探す必要があり、Aさんのパソコンを立ち上げることに。
表計算ソフトの履歴からそのデータを探したときに、「日記」なる項目を見つけてしまいました。
これってもしかして? と思いつつ、好奇心でそのデータを開いてしまいました。
するとそこには、日記が書かれていたのです。
ものすごい量の文字数で、毎日書かれているようでした。
■なぜ私的な日記を会社のパソコンに残していたのか?
ほんの1、2分で私は見るのを止めました。
そこにはAさんが会社でどれほどサボっていたのか、細かく記録されていたからです。
「何時何分から何時何分まで何分間、車で寝る」
「タバコを何本吸う」
こんな記録や、社長や他の管理職へのダメ出し、同僚社員の悪口やプライベートに関するものもあるようでした。
これは見てはいけないものだなと思い、慌ててデータを閉じました。
誰でも使用閲覧できる会社のパソコンに、こんな情報を記録していることがまったく理解できませんでした。
それから半年ほどしたある日、Aさんのパソコンを専務(創業者の一族で40代の男性)が使用していました。
何かしらのデータが必要だったのだと思うのですが、恐らく同じように「日記」の存在に気が付いたのだと思います。
詳細は定かではありませんが、それから数日後、Aさんの代わりに専務がその仕事の担当となり、ほどなくしてAさんは会社からいなくなりました。
なぜ、Aさんはあんな危険な日記を残していたのか...いまでも理由は分かりません。
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