「ゴミ袋に記名を」近所のゴミ問題で、とんでもないルールを提案したお偉いさん。案の定トラブルとなり...

「60代の男性です。どこの地区でもゴミの収集場の管理は懸案事項になっているのではないでしょうか? ルールを守らないゴミ出しは、なかなか絶えることがありません。我が地区もその例には漏れないのですが、根本の問題はちょっと別なところにあるのです」

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■名前さえ書けばゴミ出しOK!そんな主張で始まった新ルール

2023年から私の地区のゴミ出しルールが変わりました。

収集場の管理をしていた方が体調を崩してしまい、収集場はかなり荒れた状態になっていました。

この状況を改善するための地区の話し合いで、元区長さん(70代)はこんな主張をしました。

「この地区に悪い奴はいない。ゴミ袋に名前を書けば、間違って出したゴミも戻すことができるだろ?」

この言葉に一同唖然としました。

「いやいや、他地区から来てゴミを出している不届き者もいるかも知れないんだから、それじゃ解決にはならないだろう」

そう言い出した人もいましたが、そんな反論をものともせず、この地域愛に満ちた提案が通ってしまい、ゴミは記名式となりました。

併せて決まったのが、収集場のゴミの状態を確かめるため、複数の人間が持ち回りで管理する輪番制の仕組みでした。

「間違って出しちゃったゴミを名前の人に連絡して引き取ってもらうだけの仕事だから」

これまた元区長さんの提案で通されてしまいました。

「名前が書かれていないゴミが出たときが問題なんだから、それはどうするんだ!」

私も含めて何人かが反対しましたが無視されました。

そして私が当番だった2024年4月、その事件は起きました。

名前が書かれていない大量の無分別ゴミが収集場に置かれていたのです。

それ見たことか!? とも思いましたが、地区の役員さんに対応を相談しました。

「いや、これはけっこうな量だね」

「名前はないよなあ、やっぱりかあ...」

■え、あなたが提案したことですよね? 耳を疑う「対応策」

「名前がないってことはうちの地区のゴミじゃないな。他所からの持ち込みに違いないんだから、町に通報すればいい」

話を聞きつけてやってきた元区長さんは息巻きます。

「そんなことを言っても...証拠があるわけじゃないですし...」

「何言ってるんだ! 名前が書かれていない、それこそ立派な証拠じゃないか!」

そう言い張って、自ら町の担当部署に電話を入れました。

「は? だから不法な投棄なんだから...いや、そりゃ見てたわけじゃ...え、原則は各地区での管理? いや、それは...」

最初こそ血気盛んでしたが、電話の相手に諭されでもしたのか、徐々にヒートダウンしていくのがありありと分かりました。

「埒が明かんな、これはもうやむを得ん、当番に対応してもらうしかないな」

耳を疑いました。

当番は間違ったゴミを出した人に連絡するだけだ、そう言い張っていた当人のあり得ない発言に思わず反論してしまいました。

「このシステムは地区として取り入れたんでしょう? 役員さんにも責任があるんじゃないですか?」

すると、まるで私の無分別を諭すかのような居丈高な元区長さんのご高説を拝聴することになってしまいました。

「何言ってるんだ! 何のために輪番を決めたんだ? 収集場での問題をみんなで公平に対応するためだろうが! 役員に押し付けるとは何事だ!」

開いた口がふさがりません。

こうした事態は当然予想されるから対応を考えておくべきと言ったのに...。

「この地区に悪い奴はいない。名前も書かずにルール違反のゴミを出す奴なんているはずがない」

押し切ったのは当の元区長さんです。

「まあまあ、私も手伝うから、ここは穏便にね...」

現区長さん(60代)が仲介してきました。

私も事を荒立てたいと思っているわけではありません。

「しょうがないですね。分かりました。分別し直して次の収集日までお預かりしますよ」

渋々申し出ると、元区長さんは我が意を得たりと言わんばかりのドヤ顔。

「はい、これで一件落着だな」と、元区長さんは意気揚々と引き上げていきました。

その無責任な態度に鬱憤はたまる一方です。

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