「60代の女性です。お墓事情もいろいろと変わってきましたが、それにしてもびっくりした体験でした」
アラフォー、アラフィフ世代の女性を中心に、実体験エピソードを寄せてもらいました。年齢を重ねると健康や人間関係、お金などさまざまな問題が発生しますが...。あなたならこんな時、どうしますか?
■母方のお墓は先祖代々続く大きいもの。手入れも大変で...
母はすでに亡くなっていますが、母方のお墓の掃除をよくしていた私(63歳)。
母方のお墓は曾祖父の代に作られ、同じ敷地内に、曾祖父から始まった子孫のお墓が夫婦ごとに作られていました。
曾祖父母の墓、祖父母の墓、祖母の弟夫婦の墓がそれぞれ別にあります。
本家は祖母の弟になりますが、お墓参りやお墓のお掃除をしていたのは私だけでした。
曾祖父のお墓の隣に車一台分くらいの玉砂利が敷き詰められた土地があり、そこに子孫たちのお墓が建っています。
これがやっかいなのです。
玉砂利のエリアは雑草が生えてくるので、すぐに草ぼうぼうになってしまいます。
夏は雑草取りで大変ですが、これをしないとご先祖様に申し訳ないほどの惨状になります。
お寺に入って橋を渡ると墓地なのですが、うちのお墓があるのは橋を渡った正面。
とても目立つので、お墓参りをさぼって草ぼうぼうになると、参拝の皆さんに丸わかり。
ご近所の方に「この間、お宅のお墓、草だらけだったよ」と言われてしまいます。
意を決して、雑草が生えにくくなるシートを埋め込んだこともあるのですが、それでも雑草のパワーは凄い。
どうしたものかと頭を悩ませつつ、せっせとお墓参りをしていました
■あるはずのものがなくて二度見!
2023年年末、新年を迎えるにあたってお墓のお掃除に行きました。
到着するとびっくり仰天。
「えぇっ‼ お、お、お墓がない‼!」
お墓のあるべきところが、更地になっているではありませんか!
曾祖父母のお墓だけを残し、玉砂利エリアにあった祖父母の墓、祖母の弟夫婦の墓がなくなっていました。
あまりにもびっくりした私は放心状態...。
現実が把握できず、何度も見返したほどです。
おそらく、お墓が多すぎるので、本家の人たちがまとめたのではないかと思います。
でも、そんな大変なこと、普通は連絡があると思いますよね。
ところが、その頃すでに本家との付き合いがなかったため、どこに住んでいるかも知りません。
あちらも私がどこに住んでいるのかも知らないでしょう。
ですから、本家の方々はもちろん、お寺さんも連絡ができなかったのだと思います。
私はこのとき、父のことを思い出していました。
亡くなった父も「お墓がなくなった」という経験をしていたのです。
父は、父方のお墓に毎月のように通っていました。
でもある日、お墓参りに行ったらお墓がなかったそうです。
お寺中を探し回っても見つからず、父は「俺、ボケたか?」と本気で思ったとか。
父は四男なのですが、父親は他界、母親は長男のお嫁さんから家を追い出され、父が引き取っていました。
ことの真相は、そのきついお嫁さんが長男である夫が亡くなったときに、勝手にお墓を建て替えてしまったのです。
実質、お墓の管理は父がしていたのに!
このときもお寺から連絡はなかったそうです。
「親子でこんな経験するなんて、ありえないよね...」
肩を落として帰りながら、そんなことを考えていました。
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