「40代の女性です。家族内での食の好みの違い。食事を作る人にとっては頭の痛い問題ですね」
アラフォー、アラフィフ世代の女性を中心に、実体験エピソードを寄せてもらいました。年齢を重ねると健康や人間関係、お金などさまざまな問題が発生しますが...。あなたならこんな時、どうしますか?
■好き嫌いの多い義父に手を焼いていた義母
昭和10年代生まれの義父母が健在だった頃に聞いた話です。
義母は義父の好き嫌いの多さに、結婚当初からたびたび手を焼いていたのだとか。
義父母が生まれた時代の人に、好き嫌いが多い人はあまりいない印象でしたが、いつの時代にも存在するものなのですね。
義父母に子どもが生まれ、子育てをするようになってからも、義父の好き嫌いは相変わらず続いていたそうです。
やがて義母は、自分と子どもが食べられるものを中心に食事を作り、義父には「簡単に作れて絶対に食べてくれそうなもの」を別で用意するようになったとか。
私ならば、その時点でめんどくさくなりそうですが、義母は40年近く、義父の食べられるものを別で用意していたというのですから、すごいとしか言いようがありません。
■義母の静かな反撃? 義父だけのスペシャルメニュー
義父の傾向として、魚や煮物などのシンプルな和食が好きだったそうです。
子育て全盛期にカレーライスが食卓にのぼる機会が多かった頃には、義母とその子どもたちが食卓を囲み、談笑する中でも、義父がカレーライスを口にすることは1度もなかったそうです。
そんな義父に対して義母はあるとき、カレーライスの日の専用メニューとして、面白いことを思いつきました。
それはなんと「カレイの煮付け」。
「みんなー! 今日の夕飯はカレーよ!」と明るく言いながら、子どもたちにカレーライスを盛り付ける義母。
子どもたちにカレーライスを配り、義父の目の前に何食わぬ顔をして「カレイの煮付け」を置く義母。
私は、普段は真面目そうな義母がこのようなユーモアを持っていることに驚きました。
しかも、カレーライスの日に義父に出すメニューは必ずカレイの煮付け、それ以外の日にはカレイの煮付けは出さないという徹底ぶり。
そんな生活を20年近くも実践していたのだから驚きます。
家族でカレーライスを食べている片隅で、1人だけカレイの煮付けを食べている義父の姿を想像するだけで笑いが止まりません。
残念ながら、私は実際にその光景を見る機会はありませんでしたが、もし私が同じような状況になったら、義母を見習って面白いアイデアで楽しんでやろうと思っています。
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。