「40代女性です。私の妹は、結婚相手と歳が一回りも離れている上に、彼には中学生の子どもがいます。いきなり思春期の息子を持つことになる妹を心配する気持ちから、素直に祝福できずにいたのですが、いらぬ心配だったようです」
アラフォー、アラフィフ世代の女性を中心に、実体験エピソードを寄せてもらいました。年齢を重ねると健康や人間関係、お金などさまざまな問題が発生しますが...。あなたならこんな時、どうしますか?
■妹の結婚。事情を聞くと祝福しづらい話のようで...
現在43歳の私の妹のMは、29歳で結婚しました。
母も私も妹のことをとても可愛がっていたので、妹が結婚したい人がいると言ったときは、とても嬉しい気持ちでした。
しかし、詳しく話を聞いてみると、結婚相手のSさんは44歳でバツイチ、数年前に亡くした奥様との間に14歳のお子さんがいるというのです。
私と母は咄嗟に反対してしまいました。
妹は30歳を目前にして焦っているのではないか? そんなに焦らなくてももっといい結婚ができる! と思ってしまったのです。
せっかく話してくれた妹に、その場で反対意見を言ってしまったことは申し訳ないと思っています。
しかし、結婚は人生においてとても大切な選択です。
私と母は大切な妹に幸せになってほしいと思っていたから反対したのです。
しかし、妹の意思は固く、私と母が少々感情的になって反対したにも関わらず、落ちついた様子で私たちに言いました。
「Sさんの息子さんのT君の母親になりたい。お母さんとお姉ちゃんが反対したとしても、私はもう決めたの」
甘ったれの妹がここまではっきりと言うことに、私も母も驚きました。
それでも、これまで独身生活をしていたまだまだ若い妹が、いきなり思春期の男の子の母親になるなんて、そんなことは不可能だ、と私は思い辛く感じていました。
■結婚式で初めて会ったT君
私や母が反対してしまったこともあり、私と母は結婚式当日までT君に会えませんでした。
結婚式当日には、私も母も、もちろん妹とSさんを祝福しようと決意していました。
T君はとても緊張した様子で、彼がお父さんの結婚をどう思っているのか、心配でした。
父親よりもずっと若い妹のことを、母親として受け入れるわけがない、まだ小さな子どもならまだしも、14歳という最も繊細な時期の男の子です。
私や親族はみんな心配していました。
結婚式の最中、T君がお父さんへの手紙を読む場面がありました。
結婚おめでとう、という内容のお手紙です。
聞いているうちに、お母さんを亡くして一番寂しい気持ちを味わっているであろうT君が、お父さんのことを心配している気持ちが伝わってきました。
そしてT君は妹のことをお手紙の中でMちゃんと、下の名前で呼んだのです。
初めてMちゃんがお弁当を作ってくれた日、ありがとうと言えなかったけれど、本当はとても嬉しかった。
お母さんが帰ってきてくれたみたいだった、と。
このお手紙の内容を聞いて、私も母も涙が出ました。
T君が素直な素敵なお子さんであることも嬉しかったし、何より、妹がそんなにSさん父子に受け入れられているんだということが分かり、嬉しかったのです。
私は妹のことをずっと子ども扱いしてしまっていたのだと気づきました。
T君の母親として生きていくとはっきり言った妹の姿を思い出し、妹にはもうすでに暖かい家庭があるのだなぁと感じ、心から、妹とSさんとT君を応援していこうと感じました。
妹はその後、子どもには恵まれませんでしたが、いまもSさんとT君と3人で仲良く暮らしています。
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。