「彼女は助からない!」祖母の担当看護師の暴言。10年経った今も忘れられません【みなさんの体験記】

「51歳の女性です。10年程前、当時91歳の祖母が入院しました。母と私で祖母を見舞ったのですが、担当の看護師さんから言われたことがいまでも忘れられません。なぜ、あんな酷いことが言えるのか、私には一生理解できないと思います」

アラフォー、アラフィフ世代の女性を中心に、実体験エピソードを寄せてもらいました。年齢を重ねると健康や人間関係、お金などさまざまな問題が発生しますが...。あなたならこんな時、どうしますか?

「彼女は助からない!」祖母の担当看護師の暴言。10年経った今も忘れられません【みなさんの体験記】 23.jpg

■祖母の容態を訊ねた母に看護師が言ったあり得ない暴言

約10年前、祖母(当時91歳)の入院中に起きた出来事です。

入院して数日は比較的元気だった祖母ですが、だんだんと食事の量が減り、1週間経った頃に容態が悪化。

延命処置として輸血をすることになりました。 

輸血を終えた翌日、「一口でも食べられるようになっていたら」と、少しでも良くなっていることを願いながら、母(当時69歳)と私(当時41歳)は病室に向かいました。

寝ている祖母を確認すると、母は輸血後の祖母の状態を聞くため詰所に行きましたが、担当看護師は不在。

その場にいた別の看護師が担当に用件を伝えておくとのことで、母はすぐ病室に戻ってきました。 

その数分後、担当看護師(40歳前後くらい)が病室に入ってきました。

入り口近くにいた私は「こんにちは」と挨拶をしたのですが、看護師は私を無視。

いきなり大声で、「祖母は助からない」とまくし立てるように話し始めたのです。

病室の外の廊下を歩く患者さんが覗き込むほどの大声で、母と私は何が起きたのかとあっけに取られ、ただただ看護師の話を聞くことしかできませんでした。

「この患者さんには治療法がなく、延命のための輸血であって回復の見込みはない。ちゃんと説明したはずなのに、良くなったかと聞くのはおかしい」

いろいろと言っていましたが、要約するとそんな内容だったと思います。

途中、何とか看護師の言葉をさえぎり母が質問すると、「だからー」とさらに口調が強まり、私たちは終始責められているような感覚でした。

ひとしきり話し終えた看護師は少し落ち着いたようでしたが、「言い過ぎた」など詫びる言葉はありませんでした。

■看護師の心無い言葉に心はズタズタ。そして祖母は...

看護師さんも人ですから、腹が立つことやイライラすることもあって当然だと思います。

もしかしたら、治療についての理解が私たちに足りなかったのかもしれません。

詰所で母が余計なことを言ったのかもしれないし、何か気に障るような誤解があったのかもしれません。

だとしても、何の前置きもなく、いきなり怒った口調で、しかも寝ている祖母のそばで「助からない」と大声で何度も言うのは、人としてどうかと思います。

入院当初から毎日祖母に付き添っていた母ですが、この件でひどくショックを受け、病院に行きづらくなったと、すっかり気落ちしてしまいました。

そんな母のため、そして祖母のため、翌日からは私もできるだけ母と一緒に祖母に付き添いました。

その後、あの看護師を見かけることはありませんでしたが、他の看護師も同じように思っているのかもと考えると、気が重く複雑な心境でした。

容態が悪くなっていたこともあり、祖母は日に日に口数が減り、寝ている時間が増えていきました。

そして5日後、祖母は亡くなりました。

あのとき看護師は、祖母は耳が聞こえないと思っていたのでしょうが、話が通じるときもあり、家族としては全く聞こえないとは思っていません。

もし、目を閉じていただけで意識があり、「助からない」という言葉や様子を感じ取っていたら...そう思うと、悲しくてたまりません。

命が長くないと言われたら、少しの望みも持ってはいけなかったのでしょうか。

あんなふうに責められなければいけないことだったのでしょうか。

10年以上経ったいまでもショックな出来事として、母と私の心に深く残っています。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
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