<この体験記を書いた人>
ペンネーム:abby
性別:女性
年齢:56
プロフィール:猫ラブ・ベジタリアン・夫は外国人。
15年前、私より4歳若い友人A子(当時30代半ば)の話です。
A子はピアノ教室の先生をやっていて、夫は小学校教諭です。
彼女は、義実家の敷地内に建つ、大きく立派な家で暮らしていました。
義実家はイチゴ農家でしたが、A子は「農作業は手伝わないこと」を条件に彼と結婚したと聞いています。
でも結婚して15年、A子は幸せに見えましたが、いろいろとストレスを抱えていたようでした。
早く孫を抱きたいという義父母からのプレッシャー、また義父母が「長男の嫁なのに農作業を手伝わない」と息子(彼女の夫)に不満を言っていると、A子がポツリと漏らしたことがあります。
A子自身もなかなか妊娠できないことに悩んでいて、夫婦で検査を受けたこともあったそうです。
先生は「何も悪いところはない、強いて言えば相性が悪い」と言ったそうです。
相性の問題と言われたA子は、何をどうすればよいのか途方に暮れた様子でした。
そんなある日、A子から「夫の様子がおかしい、浮気しているかもしれない」と相談を受けました。
悩んだ末、A子は探偵に調査を依頼。
金額は結構な額で80万円ほど、そして約3週間後、A子に探偵から「調査が終了したので事務所に来てほしい」と連絡が入りました。
調査書類の中にはDVDもあり、A子の夫が3週間のあいだに頻繁に同じ女性と会っていることが分かりました。
食事をする姿などが収められていて、決定的だったのは、A子の夫と浮気相手がラブホテルに入って行く姿がしっかりと映っていたことでした。
その女性は、夫の職場の同僚だったそうです。
A子は日頃から夫に対して強気でした。
「浮気でもなんでもしてみればいい」
「この人に浮気なんてできるわけがない」
「浮気されたって私は何ともない」
「浮気? どうぞ、どうぞ!」
なんて夫に言っていたそうですが、本当に浮気していたことを知ったA子は相当なダメージを受けたようでした。
当然だと思います。
でも、A子は離婚はしたくない、もう一度やり直すと夫を許したのです。
私は2人がまたやり直すことにしたと聞いて、「夫婦げんかは犬も食わない」とはよく言ったものだなと安心しました。
しかし、3カ月ほどたってA子から「夫から、やっぱりもうダメだ。離婚したいと言われた」と連絡がありました。
A子はしばらく夫のことを諦められなかったようですが、彼の決心が固くて離婚は避けられないと感じると、離婚をする前に夫と浮気相手を訴えました。
判決まで半年ほどかかり、裁判中、A子は義実家の敷地内にある自宅には住むことができなくなり、私もA子のアパート探しや引っ越しなどを手伝いました。
また、A子のために弁護士事務所や裁判所にも付き添いました。
この騒動が起こる数年前、将来何かのためにと冗談半分で私が撮ったA子の腕の青あざの写真があったのですが、これはA子が夫婦げんかをしたときにできた痕で、裁判でも有効だったようです。
当初、不倫相手の女性はA子の夫と特別な関係だったとは頑なに認めませんでした。
裁判長の「では、どうしてホテルに行ったのですか?」という質問に対する答えはとても印象的でした。
「2人だけになれる空間が欲しかっただけで、何もやましいことはありません」
どう考えても、そんな言い訳が裁判で通るはずないですよね。
最終的に夫の不貞行為が認められ、浮気相手の女性は慰謝料の支払い判決を受け、A子と夫の離婚もなんとか成立したそうです。
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