これは今から約10年程前、脱サラして居酒屋を始めた大将とその妻である女将に起こった出来事です。
現在の私は離婚して一人暮らし。近くに住む孫たちと楽しい日々を過ごしております。
【前回】 優しかった旦那の「不倫」は私のせい? 「私の人生、どこで狂ったの」/オキガネ
旦那の不倫を知った時はそりゃあもうショックでした。
身体中の血液が逆流しながら全身を巡っているんじゃないかと思うほど震えが止まらず、生きた心地はしないし、頭はぼ〜っとするし、洗濯物を干しに出た3階のベランダからずっと遠くを見つめている時もありました。
いっそ私なんてこの世からいなくなれば、気持ちが楽になるのかな...なんて思いが何度も頭をよぎりました。
結局そこまでの行動力は自分にはなく、そんな状態でイヤイヤながら店は続けていました。
居酒屋の女将としていつも笑顔で接客していたのに、その頃を境に無表情のロボットのような接客になっていったのです。
不倫を知ったのは乳がんの手術を終えて仕事復帰して暫く後の事でしたから、完全に身体の傷も癒えぬまま、更に深い傷を心に負うことになりました。
乳がんの闘病中は長女が私の代わりに店を手伝ってくれていました。
私は手術後に徐々に仕事の時間を増やしながら身体を慣らしていきました。
そしてほぼ一人でやれると自信がつき、店が軌道に乗った時点で、大学進学を諦めて店を手伝ってくれていた長女は希望していた専門学校に行きました。
そういうわけで、長女のやりたかった事は私の病気治療後に数カ月遅れでようやく実現出来たのです。
まだまだ身体的に不安はあったけれど、「これからまた元の平穏な日々が戻ってくる」、「夫婦仲良く仕事が出来る」と思った矢先に旦那の不倫を知ったのです。
私だって最初から旦那の事ばかりを責めていた訳ではありません。
私にも至らないところが多々あったという自覚はありました。
最初に不倫について追求した時に、旦那は中途半端な土下座をした上で「女とは別れる」と言ったので一度は許したのです。
だがしかし、数カ月後に同じ女とまだ不倫を続けている事が発覚しました。
もめにもめた末に今度こそ旦那は女と別れると約束しました。
それからは旦那を完全には許すことが出来ないまま、だらだらと8年あまりの時を過ごしてきました。
そして結局はあの女と別れることもせず、ずっと不倫を続けていたと知るのです。
私はどれだけ旦那に舐められているんだよっ!
憤りを覚えた私は旦那の事を完全に見限り、ついに離婚して今に至ります。
最初の浮気発覚から離婚までの数年間、ずっと乳がんの後遺症を心配しながらどこかしら体調が悪かった私ですが、現在は快適に過ごしております。
今は加齢による症状は多少ありますが基本元気です。
こんなに体調が良くなるのなら、旦那の不倫に悩んでいた数年間がもの凄く勿体なかったなぁと思っています。
そう、もっと早く別れていれば良かった。(笑)
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。