方向音痴な私に「道が分からないんですか?」見知らぬ人の親切に心からありがとう...

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:夏子
性別:女性
年齢:46
プロフィール:同じ年の夫と私、子どもの3人で郊外の住宅街に住んでいる主婦です。毎日のんびり近所の公園を散歩して癒されています。

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私は方向音痴でよく道が分からなくなります。

子ども時代~高校生くらいまでは行動範囲があまり広くない上、遠出するときは親や友人と一緒。

そのためあまり困ったことはなかったのですが、大学生になり一人で遠出するようになってから困ることが多くなりました。

スマートフォンがない時代だったので、道が分からない場合は通りすがりの人に聞くしかありません。

しかし、若かったこともあり、知らない人にいきなり声を掛けるのはためらわれ、最寄り駅の案内板を探したり交番で聞いたりしてしのいでいました。

大学1年のとき、研修に参加するため一人で遠出することになりました。

研修資料には大まかな地図しか書いてなく、目当ての建物へ行くにはどの道を行けばいいのかサッパリ分かりません。

焦ってキョロキョロしていると「道が分からないんですか?」と30歳くらいの女性が声をかけてくれました。

ちょっと広めな駅前広場の反対側からわざわざ来てくれたので、ビックリすると同時に「うわ~この人、すごい親切!」と感激しました。

海外でも迷ったときに親切にしてもらった経験があります。

15年前、同い年の夫とマレーシアに行ったときのことです。

2人で電車に乗り、目的の駅に着いたと思って改札を出ようとしたら駅員さんに止められてしまいました。

言葉は分かりませんでしたが、身振りから察するに電車を間違えて違う駅に着いてしまったようでした。

ひとしきり現地の言葉と身振りで私たちに説明したあと、駅員さんは肩をすくめて切符を受け取りました。

私たちに改札から出るように促し、次のお客さんの対応を始めました。

改札を出て、今いる場所が何という名前の駅なのか、案内板を探したけれど見つかりません。

焦ってガイドブックを見ているうちに、いつの間にか駅員さんや他のお客さんはいなくなってしまいました。

駅名すら分からない無人駅でポツンと2人きり...何もしないで立っているわけにもいきません。

とりあえず知っている場所に戻る手がかりを探そうと移動したら、ガード下で会話している4人の男性(年齢不詳)に会いました。

その中の一人と目が合うと「May I help you?」と言って、長身をかがめて心配そうに私の顔をのぞき込んできました。

「(宿泊しているホテルの最寄り駅の名前)に行きたい」と英語で伝えると、4人でひとしきり相談して「タクシーに乗るのがいいと思う」とのこと。

その後、タクシー乗り場まで案内してもらい、運転手さんに現地の言葉で行先の指示も出してくれました。

タクシーは45分くらいで希望の場所に到着し、無事に知っている場所に戻れました。

実は「勧められるままタクシーに乗って大丈夫?」と内心ビクビクでした。

結果的に親切な人だったので、疑って申し訳なかったです。

道に迷ったときはとても心細いものです。

そんなとき優しい人に出会えて本当に助かりました。

私も困っていそうな人がいたら、力になりたいと感じた出来事でした。

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