でしゃばり「会話泥棒」の先輩が青ざめて絶句...会社の休憩室で起こったちょっとした事件

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:トリコ
性別:女性
年齢:49
プロフィール:夫(51歳)の不倫が原因で別居中のアラフィフです。読書に映画鑑賞、食べ歩きなど一人暮らしを満喫中。

でしゃばり「会話泥棒」の先輩が青ざめて絶句...会社の休憩室で起こったちょっとした事件 86.jpg

職場の先輩A子さん(45歳)は、私のチームで一番の古株です。

仕事を手際よくこなし、上司に対する発言力もあるのですが、同僚や後輩からの人望は悲しいほどありません。

なぜかというと、A子さんは人の話を横取りして会話の主導権を握ろうとする「会話泥棒」だからです。

しかも、それまでの話題の流れを全否定して自慢話にすり替えるおまけつき。

例えば、同僚たちと好きなインスタントラーメンの話をして盛り上がっていると、A子さんは「私は健康志向だからスムージーが好きかな」と、ラーメンとは関係のない話題で割り込んできます。

さらには、どこそこに売っているスムージーがおいしくて、飲んだら肌ツヤが良くなったと語り出し、美意識の高さをアピールするのです。

確かにスムージーの良さは認めますが、今はインスタントラーメンの話をしているのに...。

誰もがそう思っても口にしません。

A子さんはとても早口で、脱線した話を元に戻すのは至難のわざ。

何よりA子さんのご機嫌を損ねては仕事にも支障が出るので、みんなモヤモヤしつつも話に相槌を打つのが関の山です。

他にもこんなことがありました。

中学生のお子さんがいる同僚Bさん(40代)が「うちの子、受験生なのにスマホでゲームばかりして...」と愚痴をこぼしていたときです。

いつもは人の話を否定するA子さんが「分かる! うちの子も同じだった」と珍しく共感しました。

A子さんも母親だし、子育てに関しては悩みも多いのだろう。

そう好意的に解釈した次の瞬間です。

「でもね、スマホばかりいじっていても第一志望の高校には入れたのよね。だから『勉強中はスマホ禁止』と怒っても全然言うことを聞かなくて困っているのよ」

さりげなく我が子自慢が差し込まれ、同僚のBさんは余計にイライラしていました。

こんなふうに会話泥棒ばかりして周りにストレスを与えているA子さんですが、ちょっとした天罰が下ることに...

その日、A子さんは午前中に半休を取っていました。

出勤してきたのはちょうど昼休み。

そのとき、休憩室にいた女性社員数人で、社長の奥さんが差し入れてくれた手作りのシュークリームを食べていました。

自宅でお菓子教室を開いていたこともある社長の奥さん。

差し入れのシュークリームはお店で売っているものに引けを取らない見栄えと味でした。

皆でおいしく食べていると、通りかかったA子さんが「あら、シュークリームじゃない!」と輪の中に入ってきました。

みんな嫌な予感がしたのですが、A子さんにも勧めないわけにはいきません。

同僚のCさん(30代)が「A子さんも食べませんか。これ手作りなんですよ。社長...」と言いかけたときです。

「せっかくだけど遠慮しておくわ。人が手作りしたお菓子は苦手なの...。皮がパサパサしてそうだし」

Cさんの手作りだと勘違いしたのか、A子さんがシュークリームを貶し始めました。

休憩室の片隅には社長(60代)の姿があるというのに...

「こ、このシュークリームは皮までおいしいですよ」

Cさんが慌ててフォローを入れるも逆効果。

「シュークリームよりもアプフェルシュトゥルーデルが好きかな。あ、簡単に言うとアップルパイのことなんだけど、皮がサクサクしていて最高よ。プロの味は違うわね」

あろうことか百貨店で売っている舌を噛みそうな名前の洋菓子と比較して、手作りシュークリームを完全否定してしまいました。

A子さんのうんちく話に皆の顔が引きつっていたときです。

休憩室に上司(50代)が現れ、A子さんに尋ねました。

「社長の奥さんが差し入れてくださったシュークリーム、もう食べたか?」

いつも饒舌なA子さんが絶句し、にわかに青ざめたのをその場の誰もが見逃しませんでした。

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