「もうああいうのはいいから」25年以上たっても忘れない、義母への贈り物への対応

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:くあら
性別:女性
年齢:55
プロフィール:季節は春と秋が1番好きかも。

「もうああいうのはいいから」25年以上たっても忘れない、義母への贈り物への対応 78.jpg

結婚した当初、今から25年以上前のことです。

初めての「母の日」に義母へ何を贈ろうか非常に悩みました。

毎年、専業主婦だった実母への贈り物は下着と決めていました。

昭和一桁生まれの母は貧乏性で物を捨てられない人で、下着が少々くたびれても我慢して使用していました。

年に一度くらいはそれを一新して、新しい下着で気分良く過ごしてもらいたいと始めたことでした。

実母が実際に一新していたかどうかは定かではありませんが、少なくとも毎年大喜びしてくれていました。

一方、実母よりひとまわり年下の義母は、当時まだバリバリ働いていて、お金の使い方も男気のある人でした。

夫や私のほうがお小遣いをもらうことがあるくらいで、義母に贈る物を考えるのは難しいことでした。

夫に相談しても「なんでも喜ぶと思うよ」と素っ気ない返事。

洋服や雑貨類は好みがよく分からないし、食べ物にはあまり興味のない義母で、お酒も飲まない...。

あれこれ考えた挙句、自分では買わないプチ贅沢品をと思い、寄せ植えのデコレーションした花を贈ることにしました。

当時の経済状況的には5000円程度に抑えたいところでしたが、そこは年に一度のことだしと1万円程度の物を選び、ラッピングして配送しました。

母の日当日、届いたよと義母から電話があり「こんな立派なものをありがとう」と喜んでくれたようで一安心しました。

これからは毎年アレンジをしたお花を贈ることにしよう、とホッとしたのも束の間。

1週間もしないうちにまた義母から電話がありました。

「こないだくれたお花ねえ、なんだかあっと言う間に枯れちゃって。高かったんでしょ? もったいないからもうああいうのはいいからねえ」

え? 切り花でもないのにそんなにすぐ枯れたの? とショックでした。

「お店の人が適当なのを選んで送ったのかもしれないしね」

義母は悪気もなく言ったのかも知れませんが、私がこの目で確かめて選んで送ったものです。

水やりや置き場所を間違えたのでは、と思いはしましたが口にすることはできず、「そうなんですね、残念です。次からは考えますね」と呟くのが精一杯でした。

夫にそれを伝えても「まあ、生きたものだから枯れることもあるよな」と対して興味もない様子で、余計苛立ちが募りました。

それからは母の日が来るたびに、夫にはこう言っています。

「あなたのお母さんなんだからあなたが選んで贈り物をしてね。私は私の母に贈るから」

義母からは相変わらず私宛に「ありがとう」の電話がきますが、何を贈ったかも知らない私は「気に入ってもらえたなら良かったです」と毎年お茶を濁しています。

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