<この体験記を書いた人>
ペンネーム:とらとら
性別:女性
年齢:53
プロフィール:アラフィフ兼業主婦。最近お水の味がわかってきました。
現在53歳の兼業主婦です。
義父(79歳)には変なこだわりがあり、少し困っています。
もともと義父は健康志向な人で、普段から添加物が入っていないものを選ぶようにしており、できるだけ自然な食品をとるよう心掛けていました。
病院などもよっぽどの高熱でないと家族が促しても行かないといった感じで、しかも行ったとしても処方された薬は飲まず、自分で用意した漢方などを飲んで「治った」と言い張るような人です。
そんな義父のことが心配は心配なのですが、好きでやっていて特に具合が悪くなっているわけではないので、やりたいようにすればいいと放任している、といった感じです。
しかし、最近は理不尽な要求をしてくるようになって困っています。
それは家の裏山から湧き出る水についてです。
義父は「ワシが30歳の頃に見つけた」という裏山の小さな祠がある場所から湧き出る水を、家の裏に設置した蛇口から飲めるように、コツコツと工事して何年かかけてパイプをつなぎました。
家の裏にはタンクがあり、そこで小さなゴミなど取り除いてろ過し、そのろ過された水が蛇口から出て、そのまま飲めるようになっているのです。
私は結婚後にその話を聞いたとき、「飲んでみ?」と義父から水の入ったコップを手渡されたものの、そんな生水を飲んでも大丈夫なのかと戸惑いました。
しかし、夫や義母(78歳)も平気で飲んでいたので、口に含んでみると、冷えていてとても美味しかったのを覚えています。
今でも義父はパイプの取り替えやタンク掃除をしており、たまに飲むことがあるのですが、やはり水道水と違って柔らかくすっきりとしていると感じます。
義父がそれを気に入っているのは分かりますし、それはそれでいいのですが、いつも飲めるわけではないのです。
自然の湧き水なので、大雨の日などはパイプの途中に葉っぱなどが詰まって、水が来なくなることが多々あります。
そんなときは、雨のせいで足場が悪くて裏山には近づけません。
パイプのつまりを直すのはもちろん、自力で汲みに行くこともままなりません。
そんな状況でも義父は「この水でないと飲まない!」と無茶を言うのです。
義父から「水!」と言われた際には、仕方がなく市販のミネラルウォーターを出すのですが、これに義父は「味が違う!」と言い怒り始めます。
どうしろというんでしょう...。
確かに美味しい水だと私も思いますし、義父が自ら何百メートルもパイプをつないで飲んでいるこだわりの水なので思い入れもあるのでしょう。
でも、どうしようもないときはあるのだから、我慢してほしいと常々思うのでした。
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