<この体験記を書いた人>
ペンネーム:やまと
性別:女性
年齢:41
プロフィール:夫と二人暮らしの主婦です。
コロナ禍になる前、久しぶりに会う同世代の友人数人で集まったときのことです。
待ち合わせ場所に到着した私は、メンバーのYを見て驚きました。
どちらかというとぽっちゃり体型だったYがかなりスリムになっていたのです。
聞くと、食事制限と運動で10キロのダイエットに成功したとのことでした。
レストランに入っても、話の中心はYのダイエット。
みんなが料理を注文するのも忘れてしまうくらいの勢いで「どんなもの食べてたの?」「運動はトレーナーを付けたの?」「周囲の反応は?」などYに聞きまくり、ダイエット話で盛り上がっていました。
「そろそろ注文しなきゃね」と誰かが言い、私たちはようやく料理を選び始めました。
するとYは他の友人に向かって「これは太るから食べちゃダメ、こっちなら大丈夫!」と言い出したのです。
しかも、Yが言う食べていいメニューはごくわずかしかなく「これは頼んでもいいけれどソースはかけないで、皮と付け合わせは残して」など、かなり細かいことも言ってきます。
Yがあまりにも当たり前のように言うので、私たちは困惑して黙ってしまいました。
するとYは飲み物やデザートにまで「これなら大丈夫、これはダメ、これならいいけれどお砂糖やミルクは入れちゃダメだからね!」などと得意げに言い出しました。
微妙な空気になる中、友人の1人がYに向かって言いました。
「Yちゃん本当に詳しくてビックリしたよ、相当頑張ったんだね」
そう言われて得意げに話そうとしたYをさえぎり、その友人は言葉を続けました。
「確かにこの料理はダイエットの面ではよくないかもしれないけれど、私はこれが好きだし頼みたいな。家では作れないし、とっても久しぶりの外食だから私はこれを頼もうかな」
一瞬黙ったYですが、引き下がれなかったようです。
「まったく~自分に甘いんだから! そんなんじゃすぐにおばさんになっちゃうよ。もういい歳なんだからそこら辺を考えて選ばなきゃ。私たちの体は毎日の積み重ねでできているんだよ」
お説教のようなことを言ったものの、その友人は自分が食べたい料理を頼み、場の雰囲気は気まずくなってしまいました。
盛り上がっていたさっきまでとは打って変わって、私たちは当たり障りのない昔話をするしかありませんでした。
そのレストランには有名なデザートがありましたが、それはYが「食べちゃダメ」と言ったもの。
そのデザートを頼もうとするとまたYにいろいろ言われるんだろうなと思うと頼む気になれず、私たちはデザートを頼まずに店を出て早々に解散しました。
頼んでもいないダイエットコーチをするようになってしまったYは、確か以前はおおらかな性格だったはず...。
Yのキャラ変ぶりは、10キロ痩せたことよりもビックリでした。
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