<この体験記を書いた人>
ペンネーム:自分の芝生は青い
性別:女性
年齢:49
プロフィール:夫(49歳)、息子(中2)、鳥(推定25歳)と暮らす無類の動物好き主婦。
結婚して間もない2002年頃の出来事です。
その日は夫(当時29歳)の誕生日でした。
夫の誕生日ということで、ささやかですがお祝いのディナーとケーキを作る準備をしていました。
私(当時29歳)は食べることや料理やお菓子作りが大好きで、日頃の食事の支度を楽しんでできるタイプ。
その日も張り切って夫の誕生日ディナーを作っていました。
作り終えるか終わらないかぐらいになった頃、義母(当時55歳)から電話がありました。
東北出身の義母にはいつも感謝しています。
私のことを本当の娘のように思っていると言い、結婚後も温かく迎え入れてくれました。
そしてとても世話好きで、いつも東北の食材を使った煮物などを持ってきてくれます。
そんな義母からの電話を取ると...。
「今日は◯◯(夫)の誕生日だろう。◯◯牛の駅弁買ったから今から持ってくわ」
「え? あ、う、うん。はい。ありがとう」
そう返事するのが精一杯でした。
「えーと、えーと...、今、確かに駅弁って言ったよね?」
時計はお昼をとうに過ぎて、もう夕方です。
まさか自分の息子の誕生日を駅弁でお祝いをしろと?
確かに誕生日に駅弁を食べてはいけない決まりはないし、誕生日に御祝いのディナーを食べる決まりもありません。
いやいや、それにしても、いくら高級な牛のお肉でも駅弁で御祝いはちょっと...。
あれこれ考えているうちに義母が到着しました。
「○○(デパート)に行ったら○○牛の駅弁があったからさあ。○○(夫)の誕生日だから買って来た。食べてね~」
誕生日だから買って来てくれたとことに間違いはないようです。
もちろんお礼は伝え、義母が帰った後に仕事中の夫に電話をしました。
「あのさ~、義母さんが○○牛の駅弁持って来てくれたんだけど...」
「え? 今日?」
「うん。今日。どうする? 今日食べる...つもりで買ってきてくれたんだよね...」
何とも歯切れの悪い会話でした。
結局、夫が帰宅後にどうするか話し合い、夜は私が作ったディナーを食べ、駅弁は冷凍して次の日に食べることにしました。
次の日、駅弁をレンジで温めているとき、持って来てくれたその日に食べなかったことと、お土産を迷惑だと思ってしまったことへの罪悪感をヒシヒシと感じました。
せっかく作ったディナーの味は消えてしまい、義母が持ってきた駅弁をモヤモヤしながら食べた記憶だけが残る、何とも後味の悪い夫の誕生日での出来事でした。
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