<この体験記を書いた人>
ペンネーム:大家ぽん子
性別:女性
年齢:65
プロフィール:65歳主婦です。1歳上の夫と、猫と暮らしています。
猫を飼っている65歳の主婦です。
1歳年上の夫も猫が大好きです。
少々オカルトじみた話になりますが、「飼い猫は一生のうちに一度だけ人間の言葉を話す」と、一部の猫好きの間では囁かれているようです。
江戸時代に流行した怪談話集でも「10年生きた猫は猫又という妖怪になって人の言葉を話す」などと書かれていたそう。
そのくらい昔から、猫を愛する人たちが「猫がしゃべったらいいなあ」と思っていたのかもしれません。
我が家の猫は茶色の虎猫で、名前はツーちゃんといいます。
がっしりとした体格と丸顔がかわいらしい猫です。
おしゃべり(?)な性格で、朝から「にゃーにゃー」鳴いて餌をねだり、名前を呼べば「にゃん」と返事。
孫たちが我が家で大騒ぎすれば、じっと隠れていて後から姿を現して、私に「にゃーにゃー」苦情を言ってきます。
幼い頃から人間としか暮らしたことがないので、もしかしたら自分を人間だと思っているのかもしれません。
おっとりしていた先代猫と姿かたちは似ていますが、性格はまるで違うものだなと面白く思っています。
ある日、昼食ができたので夫(66歳)を呼ぼうとしました。
別室にいる夫を呼ぶのが面倒で、何気なくそこにいた猫に向かって「ツーちゃん、お父さん呼んできてよ」と話しかけました。
すると、ツーちゃんはおもむろに夫のいる部屋に向かっていったではありませんか。
「本当に呼びに行ってくれたのかしら。まさかね」
そう思いながらそうめんの盛り付けを続けていると、ほどなくして夫がニヤニヤしながら部屋から出てきました。
そして、少し興奮気味に言ってきたのです。
「ツーがな、さっき『おとうちゃん』って言ったぞ!」
「まさかー」
「いや! 確かに言った! ツーちゃんは恩がある人を分かってるんだな」
デレデレしながら適当なことを言って...とにわかには信じられませんでしたが、私が声をかけたことと、夫の言ったこと、そのタイミングがピッタリ合いすぎていてびっくりしました。
その後に出てきたツーちゃんに「本当にしゃべったの?」と話しかけてもいつも通りの知らん顔です。
きっとウニャウニャ鳴いているのを夫がいいように解釈しただけだと思いますが、普段から自分を猫ではなく人間だと思っている節のある猫なので、「もしかしたら...」という思いが消えません。
それにしても、初めて話した(かもしれない)言葉が「おとうちゃん」なのが悔しい!
いつか「おかあちゃん」も言わないかしら? と待っています。
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