あれもこれも頂戴!優しく素敵なママ友は「くれくれ星人」だった

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ペンネーム:OTAFUKU
性別:女
年齢:49
プロフィール:2人子持ちの既婚です。

※ 毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

◇◇◇

長男を出産した当時、まだ若かった私は少しの緊張もありながらもいわゆる"公園デビュー"をしました。私自身どちらかというと積極的にママ友が欲しいと思ってはいなかったのですが、そこは大人として自然に皆の輪に入りました。

その中に、いつもにこやかで周りの子供にも優しい人がいました。素敵な人だな、というのが彼女の第一印象でした。

けれどいつもその彼女は一人で皆の輪から少し離れたところに居るのです。おまけに彼女が話しかけても皆は聞こえていないかのような素振り。私はそんな大人げない周りの人たちに憤りも感じていました。

その内に自然に私と彼女との距離が近くなり始めました。最初は当り障りのない話をしていましたが、ある日子供達が遊んでいるのを見ながら話している時突然「その鞄、素敵ね。私も欲しいわ。よければ頂戴」と言われました。冗談だと思い「もう使い込んでるし、人様に差し上げるような上等な物じゃないよ」と言いました。でも「そんなことは気にしないから。ね?お願いだから頂戴」としつこく食い下がってくるのです。彼女をなんとかかわしながらも少し違和感を覚えました。ただ、生活に困っての発言でもなさそうだったので、その時はきっとこの鞄に一目ぼれしたのだろうとあまり気にはしなかったのです。

それからもちょくちょくそんなことが続きました。

彼女が頂戴という対象物は、時には私の帽子や服だったり、子供のおもちゃだったり、その時子供が履いていた靴だったりしました。当然ですが私がそれを拒否すると彼女はさらにしつこく要求するようにもなってきました。

そんな彼女に内心辟易しながらも、あくまで表面上はにこやかにお付き合いを続けていました。

でもある日、我が家でその母子を含める数組の親子で食事会をした時のことです。

彼女は家に入った時から家の中を舐めるように見回し、全ての部屋を見たいと言い始めました。さすがに他のお母さんがそれをたしなめると「見るくらいいいじゃない!」と言い出し、勝手にドアを開けて部屋に入り込み「この時計、素敵ね。こんなの欲しかったの、頂戴!」「あ、この服、ご主人の? 色がとっても素敵ね。私の主人にも似合いそうだし、頂戴」「こんなに沢山おもちゃがあっても邪魔でしょ? うちの子に遊ばせるから頂戴」「このブランドの子供服ってほんと可愛いよね、うちの子にも着せたいから頂戴」「あ! このゴルフバッグ、新しいのね。丁度主人にも新しいのを買おうと思ってたの、頂戴!」と次々に言い始めました。

私も周りの皆も、その時の彼女の異様な目の輝きとある種恍惚とした表情に恐怖すら覚えながらも、取り敢えず食事をしようよ、と彼女を無理矢理リビングに連れて行きました。

皆で食事の準備をしている間も彼女は動かず室内に置いてある物をずっとキョロキョロ見ていました。

そしていざ食事が始まり子供達が楽しそうに食べ始めたその時、彼女に「ねぇ、あのテレビさ、大きすぎないの?」と聞かれたので「確かにちょっと大きいけど、主人の好みだからね」と答えると「うちならこの大きさでも大丈夫だと思うんだ。だから、このテレビ頂戴」と言われたのには本当に驚きました。周りの空気も固まります。そしてその中のある人が「ちょっとさぁ、いい加減にしなよ」と言い始めたのを皮切りに、皆が彼女に対しての苦情を言い始めると彼女は泣きながら逃げるように帰っていきました。

彼女が帰った後で残ったメンバーから、彼女は元々「くれくれ星人」だったのでどんどん孤立していったのだと教えられました。以前にはママ友の家の車まで欲しがったと聞かされ本当に驚きました。

同時に「貴女は優しすぎる。あの人はもっと突き放さなきゃわかんないよ」とも言われました。どうりで皆から浮いていたはずです。
ただ一つの救いは、私は彼女がどんなにねだろうとも何一つ物をあげていなかったことだけです。その後は自然と疎遠になりました。

それからも彼女は色々なところで同様のトラブルを起こしていると風の噂で聞こえてます。何がそうさせるのかは分かりませんが、人間色々な闇があるのだなぁと実感しました。

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