性別:女性
年齢:50
プロフィール:高校生と中学生の2人の子どもを抱えるシングルマザーです。派遣で仕事をしていますが、目下の悩みは職場の人間関係。
※ 毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。
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社会人経験がなかったわけではないけれど、16年もの間専業主婦をしていました。再就職をするのに何が一番気になるかといえば、年代も幅広く、色々な考えを持つ人達と私が果たして上手く付き合っていけるかどうかということ。
派遣登録をした時には、担当者がザ・営業という感じの方だったのでスムーズに話が出来ましたが、もともと対人スキルがゼロに近い中年の私には、すでに人間関係の棲み分けがある中に入っていくこと自体が高いハードルでした。総勢20人ほどの職場だったのですが、若い人たちのグループにも入れず、かといって芸能ゴシップばかり話している主婦の方たちとも混じれず、それより年上の方たちとも何となく話せない感じでした。
職場の雰囲気も分からない状況だったので、仕事に支障をきたさぬように最低限の挨拶は欠かさず仕事に一生懸命に取り組み、休憩時間は皆の邪魔にならないように隅で休むようにしていました。しばらくして、私がそこでの仕事にも慣れた頃、皆も私に話かけてくるようになっていました。
ただ私はそこまで口数の多い方ではないので、自分から話すことはなく、聞かれたことに答えていただけ。しかし、これが元々噂話が大好きな主婦グループの好奇心と妄想に引っかかったらしく、家が母子家庭であるらしいということから、勝手に噂話が独り歩きしていて、実際は死別なのに、夫に浮気された挙げ句に捨てられた中年のおばさんという話になっていたのです。
それを教えてくれた年上のグループの方も、親切心だったわけではなく、真実を知りたかっただけでした。さらに年上グループ内では、年頃が近いのに主婦グループから私が仲間はずれにされているという風に思われていたようで、「意地悪な人がいるのよねぇ」と私がまるで意地悪されているかのようなも言い方をしてきたのです。
ここで悪口など言おうものなら、また噂話で面白おかしく言われるに違いないと思った私は「こちらで働いている人たちは皆さん親切で、優しい人ばかりですよ」とニッコリと笑って答えました。すると思ったような返事が返ってこなかったせいか、一瞬戸惑った表情を見せ「...あ、そうなの」とそれ以上は何も言わずにそそくさとグループの方に戻っていったのでした。
その後も、職場では自分の話を一切せずに、極力プライベートに関わる話をしないようにしていましたが、デマは相変わらず流れていたようです。私の耳に入ってきたものだけでも、昔の昼メロかレディースコミックあたりの設定かと思うような、ダブル不倫していたとか、鬼嫁で姑を家から追い出したとか、人を信じられなくなるレベルの根も葉もない話ばかりでした。
結局、派遣元での契約期間2カ月でそこでの仕事は終わりになり、次の職場に移動しました。それから2社に派遣されましたが、あれほどの強烈な体験はまだありません。派遣元の他の営業の方から話を聞いたところ、私が最初に行った職場は、人の入れ替わりが激しく、古参の人たちの個性が強すぎるせいで、派遣しても派遣しても、定着率が悪いという話でした。
いつもは派遣で有期雇用なことが悩みなのですが、この時ばかりは期限付きで良かったと思わずにいられませんでした。
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