泣きわめき、離婚まで考えた。そんな夫を今では大切に思う理由

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ペンネーム:つみき
性別:女
年齢:50
プロフィール:結婚して20年の専業主婦。紆余曲折を経て夫婦関係は改善の兆しです。

※ 毎日が発見ネットの体験記は、すべて個人の体験に基づいているものです。

◇◇◇

現在56歳の夫は、10年ほど前に会社を起こしました。取引先にも恵まれてすぐ軌道に乗ったのをいいことに、社長の体面を保つという意気込みもあったのでしょう、毎晩の豪遊が始まりました。

ところが、取引先が倒産して、契約済の取り引きも入るはずの売り掛け金もなくなった時、案の定、遊びにうつつを抜かしていた夫は窮地に陥りました。

元々、自分が稼いだものは自分のものという考えで、専業主婦である私に必要以上のお金を渡してくれていなかったため、そのような状況になったときも蓄えがあるわけもなく、私にはどうすることも出来ません。

おまけに、夫はそんな状況でも私が働きに出ることを許さないのですから、当然、二人の間でのお金に端を発した揉め事は多くなります。

節約といっても主婦として出来ることには限りがあります。そのため、「ゴルフを止めたら?」「会食を減らしたら?」「お洋服買わなくてもいいんじゃない?」といった贅沢品を制限することからはじまり、「今月の生活費はいつになったらもらえるかしら?」「管理費が払えないのだけれど?」と、どんどん金銭問題は深刻になっていきました。お互いイライラし、言葉尻を捉えて揚げ足取りを繰り返し、怒りをぶつける先もなく、遂には憎しみ合うようになり、会話も完全に無くなりました。

そんな状態ですから、夫がストレスで眠れず疲れていても、食欲がないと落ち込んでいても、心臓が痛いと苦しんでいても、脚が痺れると唸っていても、私は何も感じませんでした。勝手に倒れられて、借金の肩代わりをさせられることだけはゴメンだわ、とそんなことばかりを考えていたのです。

夫は夫で嫌味ばかりでプレッシャーを掛けるだけの私の顔もみたくないのか、私を避けるように毎晩出掛けていました。

そして、老後どころか、翌年、翌月の生活も考えられない事態に離婚を考え秘かに準備を始めていた昨年の夏、転機が訪れたのです。

お金がないというのは、本当につらいことです。明日の生活費にも困るのに相変わらず夫は私を避けるように遊びに行ってしまいます。誰にも何も相談することができずに一人で全てを抱えていた私は、遂に心身のバランスを崩しました。自分で自分をコントロール出来ない状態になってしまったのです。

一人で泣き、それでも意地を張って夫には会わず何も伝えず、我慢を重ねてただ時が過ぎるのを待って3カ月ほど経ったある日の夜、「どうして私だけがこんなに辛い思いをしなければいけないのか」」という考えが発作のように沸き上がり、その勢いで夫に電話を掛けたのです。

夫は、狂ったようにわめき続ける私の言葉を最後まで黙って聞き、一言「今までごめんな」と本当に申し訳なさそうに言いました。私は拍子抜けして我に返りました。それまでの夫なら、私が発した言葉が倍以上になって返ってきていただろうと思ったからです。

この一件以降、夫は不器用ながら私の体調を気遣ってくれ、荒々しい言葉を発することもなく、一緒に出掛ける機会を意識的に増やしてくれています。

もしかすると、夫も私たちの関係を修復するきっかけが欲しかったのかもしれません。20年経ってやっと、お互いに思っていることを口にだして伝えることが出来るようになりました。
金銭的な問題が片付いたわけではありませんが、今は私も穏やかな気持ちで夫を応援しようと思えます。

すると、今更ながら、今まで放ったらかしにしていた夫の健康状態が気になるのです。夫は「何かが見つかるのではないか」という恐怖心があるようで、一向に検査に行こうとしません。やきもきする毎日です。

会社のこともありますから倒れられては困りますし、不仲な期間の分まで、これから先出来るだけ長く一緒に歩んでいきたいのです。

まずは私の出来ること、食事内容や生活習慣を見直しているところです。

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