自分が一番の「女王様義母」。とっさに口にしてしまった嫌みも女王にかかれば...

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:濃姫
性別:女性
年齢:45
プロフィール:夫(47歳)、娘(18歳)、息子(13歳)の4人家族。夫の浮気が原因で離婚危機。

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夫(47歳)の実家は3階建て、1階は義父(72歳)と夫の双子の兄(47歳)が営む飲食店、2階が義父と義母(69歳)の居住スペースと娘(18歳)と息子(13歳)の子ども部屋、3階が私たち夫婦の居住スペースになっています。

義母は長年、家事と育児をしながら飲食店の仕事をしてきましたが、2012年、59歳のときに膝を痛め、61歳になると腰も悪くなり、飲食店の仕事は私に引き継がれました。

現在、義母は腰と膝のリハビリを兼ねてスポーツクラブに行ったり、地域のサークルで大正琴を習いに行ったり、悠々自適な日々を送っています。

義母は身長が高く、顔立ちもはっきりしているので、若い頃はお店に来るお客さんたちに「女優さんみたいだ」とちやほやされていたそうです。

69歳になった今でも自分の容姿に自信があり、自分の言っていることが正しい、自分のセンスはずば抜けていると、何でも自分が一番で、人の意見など一切聞き入れません。

自分の意にそぐわないと容赦なく毒舌を吐くので、家族は陰で義母のことを「女王」と呼んでいました。

しかし、結婚後に同居を始めた数年間は、義母の性格を把握しきれておらず、小さな小競り合いを繰り返していました。

その頃、こんなことがありました。

子どもたちが小さかったため、私が店に出ている間は義母が2人の面倒を見てくれていたのですが、義母は子どもたちが欲しがればお菓子を山のように買い込み、好きなだけ食べさせていました。

そのため、子どもたちはご飯をきちんと食べずに、お菓子ばかり食べるようになってしまったのです。

私(当時40歳)はしばらく我慢していましたが、2017年8月の終わりに、義母(当時64歳)と子どもたちのおやつのことがきっかけで衝突し、険悪な関係になってしまいました。

1カ月ほど口もきかず、目も合わせないような状態が続いていましたが、10月中旬に親戚の結婚式があり、私たち夫婦と義父母が出席しました。

結婚式には親類が大勢いたため、義母は皆の手前、良好な嫁姑関係をアピールするように私に接してきました。

私も義母に合わせているうちに、何となくお互いに短い会話をするくらいには関係が和らいだのです。

そのまま家に戻り、引き出物を開けてみると、もらっても絶対使わないであろう新郎新婦の名前入りのワイングラス...。

「他人の名前入りのワイングラスなんて、もらったって誰も使えないわよ! こんな趣味の悪い引き出物は初めてだ」

いつもの調子で引き出物をけなしていた義母にうんざりした私は、つい言ってしまったのです。

「『センスが良い』お義母さんに選んでもらえば、もらった人全員が喜ぶ引き出物だったでしょうね」

今思っても嫌味っぽい口調でした。

一瞬、義母が黙ったので「しまった!」と思いましたが、義母は嫌みと気づかず褒められたと思ったのか、とても上機嫌に。

そして、約1カ月半も続いた険悪な関係が解消されました。

このとき私は、義母は褒めるふりをして嫌みを言っても通じないことに気づきました。

それからは、頭にきたときは褒めるふりをして嫌みを言う術を身に着け、良好な嫁姑関係を続けています。

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