<この体験記を書いた人>
ペンネーム:ももこ
性別:女性
年齢:43
プロフィール:43歳、2人の子ども(男17歳・女15歳)を育てるワーママ。世知辛いご時世に会社員として奮闘中。
私の夫(44歳)は、地元の少年サッカークラブでコーチをしています。
とても熱心で、それゆえ関係者から「厳しい」との声もありますが、慕ってくれる子どもや保護者の方もいるため、やりがいを持って取り組んでいるようです。
しかし、まだ自分の子どもたちは手がかかる時期なのに、平日の夕方や週末も試合などでほとんど留守にし、無報酬でコーチに励む夫は、私にとってはただのサッカーオタクに過ぎません。
「根っからのサッカー馬鹿だから仕方がない」
そう思うことでなんとかやり過ごしています。
そして、夫はもともと無口で寡黙な人間です。
ただ、それは思慮深いわけではなく、実は何も考えておらず、勉強も苦手だったため知識が乏しく、他人との会話が続かないのが実状です。
しかし、他の人たちはそうとは知らず、「指導をしているときは大声を出すけれど、それ以外では余計なことをしゃべらないクールな人」と、好意的に思ってくれるお母さま方もいるようです。
そんなある日のこと。
夫宛ての郵便物を夫の書斎に置きに行ったときのことです。
机の上に見慣れないDVDプレイヤーがありました。
「ん? なんだろう」
そのままスルーしようと思いましたが、なぜか気になってしまいました。
ただの映画とかドラマのDVDなんじゃない?
でも、動画配信のサブスクを契約しているのにわざわざDVDで観る?
もしかして、自室でこっそり観なきゃいけないようないかがわしいものなのかも...。
あの人だって何も考えていないけど一応は男で、体の中には燃えたぎるオスが眠っているのかもしれない...。
などと勝手な妄想がどんどん広がっていきました。
どうにもこうにも気持ちが抑えらず、私は行動に出ました。
「許して! 何が入っていても、私は君に幻滅したり軽蔑したりはしない。ただこの好奇心がとにかく抑えきれないのだ~!」
心の中で夫に詫び、そーっと、そーーっとDVDプレイヤーの蓋を開けました。
「ガチャッ」
思いのほか大きな音がなり「おぅっ」と思わず声が出た私。
恐る恐る中身のDVDを覗くと...。
「少年サッカーコーチング教材・ドリブルがめきめき上達」
あっ、そういうことか。
このドキドキをどうしてくれるの~時間を返してよ、本当にもう。
まぁ、私が勝手にドキドキしていただけなのですが。
夫はサッカーをこよなく愛する正真正銘のサッカー馬鹿でした。
夫を良く思ってくれているお母さま方にこのことを話そうかなとも思いましたが、妻である私だけの秘密にしておこうと思います。
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