「がんになったんだ」42歳ママ友の告白。余命は3カ月と宣告され...二人で泣いた最期の日々<後編>

「余命3カ月と診断されたママ友。子どもの卒業式も入学式も見られないと思っていました。でも、彼女は頑張って最後まで立派なママとして生きました。本当にすごいお母さんでした」

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■本当にがんばったよね。私にとってすごいお母さん

取り乱した様子で我が家を訪れた彼女。

「どうしたん!?」と聞くと、サプリメントを夜中に買おうとしたのだけれど、うまくクレジットカードが使えなくて買えないと泣いています。

何とか落ち着かせて一緒にサプリメントを購入しました。

泣きながらホッとしている彼女を見て切なくなり、また二人で泣いていました。

私は何もしてあげれないのです。

Yamaさんががんであることは、ご主人と私以外知らないと言っていました。

Yamaさんの娘と私の次女が小学校の卒業式を迎え、それから3カ月が経ってからYamaさんは亡くなりました。

余命3カ月と言われていたのですが、半年以上がんばりました。

娘の中学校の入学式も見ることができたのです。

凄いお母さんだったと今でも思います。

彼女は娘の成人式を見られないと感じていたのか、娘さんはとても素敵な袴を着て小学校の卒業式を迎えました。

とびきりの笑顔のYamaさんに声をかけられませんでした。

中学の入学式を終えてしばらくして入院。

最後に彼女は私に会うことを拒み、私もなぜかお見舞いに行けませんでした。

後でご主人とお母さまに話を聞くと、変わってしまった自分の姿を見られたくなかったそうです。

今でもYamaさんを時おり感じます。

なぜ私を信頼したのかは今でも分かりませんが、彼女と過ごした時間はとても大切で、死というものを身近に感じた経験でした。

私が彼女が今いる世界に行ったときに、なぜ最後に私と過ごすことを選んだのか、それがYamaさんにとって良い時間だったのかと聞いてみようと思っています。

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