バイト先で「寸借詐欺」に遭った私。簡単に人の話を信じてはいけないと思った出来事<後編>

「バイト先で出会って間もない女性にお金を貸してしまった私。なんとその女性、私だけでなく他のバイト仲間にもお金を借りていたのです!」

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■警察に届けようか迷う...それが寸借詐欺の嫌なところ

寸借詐欺だと思ったのは、理由がさまざまだったからです。

私には「猫が可哀想」と言いましたが、人によって理由を使い分けていたのでした。

店の中でのトラブルなので店長は責任を感じ、仕事の合間を見て彼女に電話していましたが、すでに連絡がつかなくなっていました。

数日後、店長が履歴書の住所を訪ねたときにはもぬけの殻だったそうです。

でたらめの住所だったのかもしれません。

「警察に届けようか」

私たちは話し合いました。

ただ、被害額は私が最大でしたが、合計しても10万円足らずです。

「返すつもりだったとも言えるしな」

結局、しばらく様子を見ようということになり、みんな内心ではあきらめつつ、一旦この話題は休止となりました。

そして半年が過ぎた頃、彼女が突然店の入口に現れました。

このチャンスを逃してはならぬと、仲間たちが彼女を取り囲みました。

彼女ときたら、慌てるどころか苦笑いしていました。

貸した金額をそれぞれが請求すると、慌てるなと言わんばかりに彼女は財布からお金を取り出して、みんなに渡しました。

私は最年長者として何か言わなければと思い、こんな状況を作った理由を問いました。

しかし、彼女は神妙にするどころか、にやにやして「ちょっと、いろいろあって」と言うだけ。

店は営業中だったこともあり、結局これだけで彼女は解放されました。

店長は辛辣にこう言いました。

「返しにきたんじゃなく、カモをキープしたいだけだよ」

高額な詐欺は大きな事件として扱われますが、これくらいの金額だと単なるトラブルとして埋もれてしまいます。

しかし、私のような庶民は少額でも無駄にしたくはありませんし、人からお金を借りて姿を消すなど常識的にすることではありません。

残念ですが、世の中には危険な人間が混じっていると痛感した事件でした。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
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