「パート先で出会ったM子さん。他人の噂話が大好きで、とある女性のダブル不倫を得意げに語っていました。その後、彼女はパート先を退職。しばらくして別の知人から、M子が話していた内容と似た不倫話を聞きました。その登場人物を聞いてみると...」
■別の女性からパート先で聞いた不倫話と同じようなことを耳にして...
私がパートを辞めて約1年後。
私は長男が通う学校の行事で、Y美という保護者と知り合いました。
たまたま近くに座った彼女となんとなく意気投合。
聞けば、隣町学区に住んでいるとのこと。
雑談の流れで、Y美は自分の住んでいる地区の学校のうわさ話を語り始めました。
「コロナが流行りだした頃かなー。ウチの学区の中学校で、どこかの保護者がダブル不倫をやらかして、大騒ぎになったんだって!」
ふと、どこかで聞いたような話だなあ...私は瞬時にM子を思い出しました。
M子が面白おかしく話題にしていたママ友のことだろうか?と。
聞けば聞くほど、それっぽい内容でした。
しかし、この後に聞いた内容は...妙にゾワゾワする展開でした。
「でも、とうとうバレてお互いに家庭崩壊! 当然っちゃ、当然だわね! 誰と誰とか特定はされなかったけど、そんなのわかっちゃうじゃない? 不倫パパ、離婚したんだって! 不倫ママのほうは離婚を免れたらしいけど、実家に帰されて、3人いる子どもとも当分面会禁止なんだって! パートも旦那さんが強制的に辞めさせたらしいわよ! 食品加工の〇〇工場って聞いたことない? 長年勤めてたらしいけど」
〇〇工場? 私が以前パートに行ってた職場でした。
聞けば聞くほど、その不倫ママ、当時のM子の状況に酷似していました。
時期的にもぴったり...。
「不倫ママのダンナさん、この騒動のお陰であっという間に禿げたって聞いた! 気の毒~」
気の毒〜、と言いながら彼女はそんな様子を微塵も見せず、面白そうにしゃべり倒していました。
私は、M子の夫が工場へあいさつにやって来た日の、あの淋し気な頭頂部を思い出し、胸が詰まりました。
Y美も「他人のうわさ話」が大好物のようで、芸能レポーターになれそうです...。
この「不倫保護者」、ほぼほぼM子で確定だろうと思うとゾワっとしました。
当時、他人のうわさ話として、微に入り細に入り楽しそうに話していたM子。
当事者だとしたら、そりゃ詳しいでしょう。
人に言えない罪を背負っても、他人のうわさ話にしてしまえばOKなのでしょうか?
そんなM子の訳のわからないメンタルに、ゾワゾワが止まりませんでした。
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