ガンを患い認知症の91歳の母「母さん、ごめんな」辛くあたっては後悔する一人息子の悩み<後編>

「私(男性)は母に優しくすることが出来ず、悩んでいます。91歳になる母がガンを患い、認知症も始まっています。女手一つで育ててくれた母。その苦労はよくわかっています。それなのに、辛くあたってしまい、後悔の毎日です...。どうしたらいいでしょうか」

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■どうしてだろう、母に優しくしたいのに...

母に今辛い症状があるわけではないので、なおさら普段通り文句を言ったり、行動を指摘したりしてしまっています。

さらに、少なからず認知症も始まっていて、年齢相応の動きしかできない母をなじったりすることもあるのです。

なぜ優しくできなのか、辛くあたった後に必ずと言っていいほど後悔の念に駆られます。

自分は母一人子一人の一人っ子環境で育ち、自分でもわかるくらいわがままな人間です。

ただ、大人なのだからいくらでも改善できるのに、母へは常に以前と同じ態度。

どうしたら優しくできるのだろう......と自問自答しています。

今年91歳になる母。

しかもガンとほぼ同居状態ですので、よくても数年の命です。

温泉へも連れて行きたい、美味しい物をたくさん食べさせたい、服も買ってあげたい。

一番考えているのは私なのですが、一番できていません。

優しくしたい気持ちが人一倍あるのに形に表せない場合、皆さんはどうしているのでしょう? 母は貧しいながらも笑いながら私を育ててくれました。

しっかり覚えています。

優しくしたい...、残り少ない母の人生を、「ああ、良い人生だったなぁ」と母が心から思いながら天に召されるような形を作らなくてはなりません。

昭和一桁生まれで、激動の時代を生きてきた母。

一人息子として、母に寄り添っていく決心をしました。

その背中を娘にも見せ、家族みんなで母の幸せを作っていきたいと思います。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
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