「お父さん、がんだって...」電話口で震える母の声。悩んだ末に2人で父に告げると...<後編>

「久しぶりにかかってきた母の電話。内科検診で父にがんが見つかったと言うのです。翌日実家に帰った私は、告知するかどうか母と話し合いました。父の性格も考え悩んだ末、私たちは父に病名を告げることにしたのです。すると父は...」

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■父にきちんと治療してもらうために、告知を選択した母と私

小さいころから厳格で強気な父は尊敬の対象でした。

私が社会人になって家を離れるときも、見送りもしませんでした。

ところが、その日の夜一人で酒を飲みながら寂しがってたんだよ、と母から後で聞かされました。

「打たれ弱いところもあるからね、親父は」

「そうなのよ、やっぱり言わない方がいいかねえ?」

母は父が打ちひしがれて一気に悪くなるのではと心配しているようです。

私もそんな予感がして、父には伏せて治療させた方がいいかも、とも思いました。

しかし、しばらく考えて、ふと頭をよぎりました。

良かれと思ってではありますが、父は騙されることになるわけです。

そのことをもしもどこかで知ってしまったら、プライドの高い父はそれこそ落ち込むことでしょう。

「......親父はさ、やっぱり嘘はつかれたくないと思うよ、どんな理由でもさ」

「えっ?」

「やっぱりさ、どうせならきちんと治してもらった方がいいよ。そのためには、きちんと伝えるべきだ」

忙しい中でしたが、翌日急いで帰省し母と2人で父に伝えました。

もちろん、2人できちんとサポートすることも併せて。

「やっぱりな、母さんの様子が変だから、なんかあるなとは思ってた」

「いや、おふくろは親父が落ち込むんじゃないかと心配して...」

「分かってる、分かってる。いや、俺だけのけ者か、とちょっと寂しかっただけだ。教えてくれてよかったよ」

父がそう言うと、母は私の方を見ながら、安心した表情を見せました。

その後、2人で病院に行って、医者の説明も2人で聞いたそうです。

今は入院して手術の日を待っています。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
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