「今から、30年以上前、夫が我が家に結婚挨拶に来た日のことです。その当時、夫は美容師見習いの未成年。当然、父は結婚に猛反対でした。でも、今になってみれば、当時の父の気持ちが痛いほどわかるんです」
■ようやく迎えた結婚挨拶の日。果たして...!?
彼を迎えに行き、自宅の玄関に通し、緊張しながら父親を呼びました。
奥から出てきた父親が彼にかけた言葉は「それで、今日は何の用かな?」
強烈な先制パンチです。
父親が心の底から彼を歓迎していないことがわかり、私も意気消沈しましたが、気を取り直し応接間へ。
そんな中、勇気を振り絞って、「結婚したい」と言ってくれた彼に感激したのを覚えています。
もちろん、賛成してくれるはずもありませんでした。
それでもそのとうなやりとりが6回続き、根負けした父親が渋々結婚を許してくれました。
彼が20歳になるのを待って、私が25歳のときに結婚。
ずっと応援してくれた友人たちも祝ってくれ、人生の幸せの絶頂を迎えました。
父親は最後まで心配をしていましたが、結婚式で彼から花束を渡されたときに、目に光るものが。
思えば私を愛し心配するあまり、結婚にも猛反対していたのですね。
歳をとった今、父親の気持ちが痛いほどよくわかります。
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