「とにかく学歴よ」一人息子の「中学受験」にのめり込む妻...。ズレ始めた「夫婦の価値観」<後編>

「有名中学を目指す一人息子。4年生から塾に通い始め、6年生になった今、勉強漬けの毎日です。私は息子の健康も心配ですし、小学生らしく楽しく毎日を過ごして欲しい。しかし、「学歴至上主義」の妻との価値観はズレていくばかりで...」

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■「母さんが中学受験しろって言うから...」と息子

「まあ嫌いじゃないけど、こうギチギチやるのはきついよ」

「中学校、ほんとに受験したいのか?」

「......母さんがした方がいい、って言うから。その方がいいのかな、って......」

息子自身は、積極的に私立中に行きたいというわけではないようでした。

私自身もずっと公立で来た人間ですので、私立のメリットがどれほどあるのかよく分かりません。

ただそこに至るために、こうも勉強一筋になってしまうのは納得できません。

小学校のこの時期にはもっと友達と遊んだり、運動に触れたりもしてもらいたいのです。

「なあ、育ち盛りのこの時期に、家と学校と塾の行ったり来たりって健康面でも心配だよ。休日ぐらい、どこか自然体験にでも行ってさ......」

「ダメダメ、土日は集中講義があるの、もう、あなたったらいつまでそんなのんきなこと言ってるのよ。あきらが失敗してもいいの?」

伝家の宝刀の一言で、私の提案も却下されてしまいます。

失敗させるのが嫌なら受験させなけりゃいいんだ、と負け惜しみを聞こえないように言うのが精一杯、受験一辺倒の妻を説得することはできません。

今、最大の恐怖は、これでもしも息子が本当に中学受験に失敗したら......。

涙ぐましい努力も水の泡、妻の精神は崩壊、負け犬気分で通う公立中学の味気無さ、いいとこなしです。

でも負けないための最善の方法は戦わないこと、という理屈は通らないですよね......果たして、我が家に桜が咲くのでしょうか?

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
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