ある日、気持ちがプツッと切れて「気の利くよい嫁」を演じることをやめました。すると義母は...

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:大家ぽん子
性別:女性
年齢:65
プロフィール:65歳主婦です。1歳年上の夫と猫と暮らしています。義母は89歳ですが、まだまだ元気です。

ある日、気持ちがプツッと切れて「気の利くよい嫁」を演じることをやめました。すると義母は... 56.jpg

65歳の主婦です。

1歳上の夫と暮らしています。

義父は亡くなりましたが、89歳になった今でも元気に一人暮らしを続ける義母がいます。

私も50代が終わる頃までは「気の利くよい嫁」になろうと努力していました。

母の日には地方の特産品や、地元のデパートで義母世代に喜ばれるものを店員さんと選んでプレゼント。

手土産もちょっと良い和菓子や、魚のおいしい店のお弁当などを持参していました。

しかし、義母は毎回あまり喜んでいる様子ではなく、むしろ「そんなに気を使わなくていいのに」と少々迷惑そうなそぶりまで...。

でも、この世代は渡さなかったら渡さなかったで、後から文句を言うはずです。

ご近所に愚痴られたら嫌だな、と穿った考えもあったので、毎回せっせと手土産を選んでいました。

しかし、ある日プツンとやる気をなくしました。

義父が亡くなった後の実家の片づけで、理不尽な扱いをされたことがきっかけで、やる気をなくしてしまったのです。

30年間続いた「気の利く(と思われたい)嫁期間」が終了すると、だいぶ楽になりました。

母の日のプレゼントも気を使わなくていいと言われたので、贈るのを本当に辞めました。

最初は義母もご不満顔でしたが、気づかないふりをしました。

そして、手土産には自分たちが食べたいものを持っていくようにしました。

文句の一つも言われるかと思いきや、本当はそんな気軽なお付き合いが義母には合っていたようなのです。

義母は好奇心旺盛で、ひ孫(小学生と園児)リクエストのマリトッツォやバナナジュースなど、テレビで見るような流行りものをことのほか喜びました。

「これは老人にもいいねえ。〇〇(夫)が小さいときにもバナナと卵でバナナセーキをつくってやったのよ」という思い出話もしてくれました。

マリトッツォを持っていったときも「ハイカラな味ね」とペロリと平らげ、始終楽しそうでした。

今までの厳選した手土産のときの反応とは大違い! 

流行り物は義母宅に行く途中のショッピングモールでササっと買えますし、それだけでも大分楽になりました。

お中元、お歳暮も「老人の一人暮らしには多すぎる」と言われたので素直に中止。

その代わり、様子を見に行ったときに夫(66歳)と義母だけで店に送り出し、必要なものを親子水入らずで買ってきてもらうことにしました。

ときには私が運転手を務め、夫と義母の買い物が終わるまで車でのんびり過ごすこともありました。

私自身もとっても楽!

ただの日用品の買い出しでしたが、義母も楽しそうでした。

夫も、義母の長い長い買い物に根気よく付き合ってくれるので、ちょっと見直しました。

しっかり者で、自分でなんでも決めてきた義母には「他人に何かを決められる(たとえ贈り物でも)」が重く感じられていたのかもしれません。

こんな付き合い方で楽になれるんだ!と意外でした。

結婚して40年、姑との付き合いも40年以上になっているのに、まだまだ新しい発見があるのだなあと気づいた出来事です。

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