「先日、母の三回忌を前に嬉しいことがありました。4つ違いの妹の結婚報告を受けたのです。両親と同居し、病気の母の面倒を見てきてくれた妹。父も姉の私も絶対に幸せになってもらいたいと願っていました」
■母の面倒を見てきた妹。苛立ちを募らせ、姉の私にあたるように...
先日、40歳になった妹から来年結婚しようと思っていると報告を受けました。
母の三回忌を前に私としてはとても、とても嬉しい報告でした。
天国の母もきっと安心し、喜んでいてくれていると思います。
私の妹は、20代後半に1度婚約破棄になった事があります。
相手の男性に問題があったのですが、それ以来人間不信というか、その後お付き合いしているという話を妹から聞くことはありませんでした。
この件以降ずっと、妹から結婚の「け」の字も出ることなく、私は結婚し子供を産み、母の病気が発覚しました。
妹は両親と同居していたので、母にずっと寄り添ってくれていました。
子供が小さく、すぐ実家に帰れる距離でもない私は、「診察の日」「治療の日」「手術の日」...すべて父と妹に任せ、力になれない事を申し訳なく思っていました。
妹は「若いときに父と母を心配させたから、その恩返しという意味でも自分が支える」と言っていましたが、年を重ねる両親にいらだつ事もあり、私には「そばに居ない、一緒に住んでいないお姉ちゃんには、私の気持ちなんてわからない」と何度もあたってきて、妹との距離も広がるばかりでした。
母からは「自分の事できっと無理をさせているから、親の事を気にせず自分の人生を楽しめばいいと(妹に)言ってあげて」と言われましたが、私からそれを伝えても妹に届きません。
妹が感情的になりいらだつ気持ち、どうしようもない気持ちをぶつけてくるのを、ひたすら黙って受け止めるだけしかできませんでした。
それからしばらくして亡くなった母を送り、妹との関係も少しずつ変わっていきました。
いろいろ話をするようになり、妹も穏やかになったようにも感じました。
しかし、それ以降も妹は「一生ひとりでいる、結婚に興味はない」と時間だけが過ぎていきました。
父も妹のことは気にしていて、妹に一緒に未来を考える人を見つけて欲しいと願っていました。
そんな矢先でした。この夏、嬉しい瞬間が突然訪れたのです。
- ※
- 健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
- ※
- 記事に使用している画像はイメージです。