夫と離婚して水商売を始めたシングルマザー。金銭的に苦しい状況で「最悪の決断」をしてしまい...

「50代の女性です。いまから25年ほど前、一時的に水商売の世界で働くことになったシングルマザーの私は、職場で仲良くなった女性の口車に乗せられて、まんまとお金をだまし取られてしまいました...」

アラフォー、アラフィフ世代の女性を中心に、実体験エピソードを寄せてもらいました。年齢を重ねると健康や人間関係、お金などさまざまな問題が発生しますが...。あなたならこんな時、どうしますか?

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■25年前、シングルマザーになった私は水商売の世界へ

いまから25年ほど前、私は夫と離婚してシングルマザーになりました。

子どもが小さかったこともあり、必死で働いていましたが、どうしても昼の仕事だけでは生活が成り立ちませんでした。

別れた夫の借金を被っていたことも原因の一つです。

当時は不景気といっても、まだまだバブルが弾けて間もない頃だったため、どうにか稼ぐ手段が割とあった時代でした。

私は親に相談して、生活の安定のため、子どもを親に預けて水商売で働くことにしたのです。

すると、自分たちの生活と借金の返済額を差し引いても、無理なく生活できる程の収入を得ることができました。

そんな中、私より後からお店に入ってきた女性と仲良くなりました。

話をしていくうちに打ち解けて、悩み事などを相談する関係になっていました。

■「人を見たら泥棒と思え」は理にかなった教訓

その彼女とはいろいろなことを話しました。

水商売のため化粧は必須なのですが、あまり化粧っ気がなかった私に彼女はメイク術を教えてくれました。

また、ちょっとご馳走してくれるなど、気さくに接してくれていました。

そんな中で、彼女とはお金の悩みを話し合うようになりました。

私は実家に住んでいたので家賃などはかかりませんが、借金の返済額と生活費をあわせると少なくない金額の出費がありました。

そのことを話すと、彼女は「私の知り合いにもの凄く安い金利でお金を貸してくれる人がいるけど紹介しようか?」と持ち掛けてきたのです。

よくよく考えればありえない話なのですが、少しでも早く借金を返済したいあまり、私は彼女の話に乗ってしまったのです。

「始めに金利分のお金を払えば、希望金額を貸してもらえて元金だけ返せばいいだけだから」

甘い話には裏がある、こんなおいしい話はあるわけがない。

それは分かっていたのに、おバカな私は騙されてしまったのです。

別れた夫に被された借金の額が300万円で、当時返済した金額は200万円。

あと100万円を返済できれば、昼間の仕事に戻ることができると思ってしまいました。

普通に払っていけば残り少しのところまで返済しているのに...。

自分で作った借金ではないので、1日も早く完済したかった気持ちが大きかったのかもしれません。

彼女は私にこう言いました。

「30万円を先に払うと300万円貸してもらえるって。どうする?」

実際、当時の私はそんな大金を払えるはずもなく「30万円は大金だから考えさせて」と返事しました。

いま思えば、おそらく彼女のほうこそお金が必要だったのでしょう。

「まとまったお金がないなら5万円か10万円でもいいんだって」

金額を急に変えたことを疑えばいいのに、手元に5万円あったため、私はついつい渡してしまいました。

払った分のいくらかはお金を貸してもらえると思い込んでいまたしたが、案の定というべきか...。

「やっぱり少額じゃ信用されないみたい」

こんなことを言われて、小出しにお金を取られていき、最終的には100万円を騙し取られていました。

警察へ届けるにも恥ずかしく、最終的には水商売の仕事を辞めて昼の仕事に戻ることにしました。

増えた借金はコツコツ返済していきました。

風の便りに聞いたところ、数年後、彼女はいろいろな人を騙したことがバレて、被害者の誰かが警察へ届け出た結果、刑務所へ入ったそうです。

世の中そんなに甘くない、「人を見たら泥棒と思え」という言葉は実在しました。

この出来事は私の教訓になりました。

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
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