「もうすぐ20歳になる息子と立ち寄った書店。そこには、幼かった息子と読んだ懐かしい絵本がずらりと並んおり、これまでの19年間の息子との日々を思い出していました。今までいろいろなことがあったけれど、いつも穏やかでいられたのは、息子の笑顔のおかげです」
■未来の「息子の孫」のために元気でいたい
すっかり夢中になって絵本に見入っていると、いつの間にか息子が隣に立っていました。
すいぶん大人っぽくはなったけど、誰からも「小さい頃と顔は変わらないね」と言われます。
19年の間にいろんなことがあって、今は母子二人の暮らし。
それでも穏やかで幸せに居られるのは、いつも息子が笑っていてくれたから...と心の中で感謝しています。
あれこれ想いを廻らせていると、肩を並べて立つ息子が、昔一番お気に入りだった絵本を手にして、小柄な体に見合わない
低い声で「ああー、懐かしいなあ」と呟きました。
なんだか不思議な感じ。
この子の口から、「懐かしい」なんていう言葉を聞く年になっていたなんて、ちっとも気がつきませんでした。
あと1カ月半で、息子は20歳になります。今度、絵本を読んであげるのは、きっと「孫」なんでしょうね。元気でいなくてはね。
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