「ばあばできない...」大人びた姉と頑固な弟。孫2人で取り組んだ「初めての宿題」の結末に感動

<この体験記を書いた人>

ペンネーム:さくらみちこ
性別:女性
年齢:55
プロフィール:2022年5月、55歳の私と2人の孫(11歳と8歳)の間に起こった感動的な出来事です。

「ばあばできない...」大人びた姉と頑固な弟。孫2人で取り組んだ「初めての宿題」の結末に感動 94.jpg

孫たちが小学校に入学して以来、孫たちの宿題を見るのが私の日課になっています。

これは、私以外の大人は帰宅が遅くて、宿題を見ることができないからです。

そんなある日、私が体調不良で寝込んでしまったことがありました。

実は私、こういうことがちょくちょくあります。

虚弱体質に加えていくつかの持病があるものですから。

そんなときには、孫たちは自分で宿題を済ませるので、これまでは特に問題ありませんでした。

しかし、この日は違っていたのです。

いつも通り「自分でできる?」と聞いてみると「大丈夫だよ~」と返事する上の孫。

しかし、下の孫は元気がありません。

どうやら、この日は苦手? 難しい? とにかく自力では無理な問題がいくつか出ていたみたいなのです。

それで困った様子を見せていたのでしょう。

それでも私の事情を察して「自分でやってみる」と果敢に挑戦する下の孫。

しかし、どんなに頑張っても進まなかったよう。

随分時間がたった後「ばあばできない...」と、私のところにやってきました。

見てあげたいのはやまやまなのですが、この日の私はどうすることもできません。

そこで「やらずに出す? ママから先生に事情を説明してもらうよ」と伝えたところ、下の孫は首をぶんぶん回して「嫌だ」と意思表示しつつ、今にも泣きだしそうな表情に変わっていきました。

成長とともに「宿題を終わらせなきゃ」という思いが強くなったのでしょう。

「孫の思いはすごく正しい。けど、今日の私には無理...」

そんなふうに思いつつ、「どうしよう...娘に早く帰れるか聞いてみようか...」と思案し始めました。

するとそこに、上の孫が登場。

「私が教える」と名乗りを上げてくれたのです。

そして下の孫に向かって「ばあばは今日しんどくて無理なの。だからお姉ちゃんとやろう」と伝えていました。

下の孫はコクリとうなずきました。

「ありがとう、お願いね」と伝えた私に、上の孫は「ニコリ」と誇らしい笑顔で返事して、下の孫と一緒に自分たちの部屋に向かいました。

しかし、この直後、争う声が聞こえてきたのです。

下の孫の「そんなんじゃ全然分からない!」という叫び声で始まり、「じゃあ自分でやれば?」という冷静な上の孫の声が。

そして「できないから聞いてるの! 教えてくれるって言ったじゃん!」という下の孫に対して「それはお願いする人の言い方じゃないよね?」と、またまた冷静な切り返しが聞こえてきたのです。

ついに「お姉ちゃんのバカ~!」という泣き声が聞こえて来たので、「これは無理かも...」と、そんな思いに駆られる私。

いつもなら割って入るのですが、この日は傍観するしかできません。

しばらく静寂が続き、その後、再び上の孫の声が聞こえてきました。

「やるの? やめるの? お姉ちゃんはやるなら教える。やらないならそれでよし。どうするかは自分で決めて」

そんなクールな言葉が聞こえて来たのです。

対して下の孫は「...分かった。やる」と、静かな口調で返事をしていたのでした。

その後は「あ~、これね。お姉ちゃんもキライだったな~」とか「そうなの? 俺たち似てるね!」と、そんなほのぼのとしたやり取りが聞こえてきました。

その後、ときどき小競り合いのような声が聞こえつつも、ついには「できた!」の声が。

2人で協力して宿題を終わらせることができたようです。

この後すぐ、2人で私のところにやってきて「ばあちゃん、できた!」と嬉しそうに報告してくれました。

けんかしながらも、教えることをあきらめなかった上の孫。

あきらめずに最後までやり遂げた下の孫。

2人の孫の成長を実感した出来事でした。

人気記事:我が家のスマホルール。長女は守っているけれど次女は...《しまえもん》
人気記事:《漫画》義母と私の関係は良好! なのに...一歩たりとも「我が家に上がらない」のはなぜ?<前編>
人気記事:《漫画》高校受験前の夏休み。娘の幼馴染に「ある噂」が流れ...再会するとまさかの激変!?<前編>

健康法や医療制度、介護制度、金融制度等を参考にされる場合は、必ず事前に公的機関による最新の情報をご確認ください。
記事に使用している画像はイメージです。
 

この記事に関連する「みなさんの体験記」のキーワード

PAGE TOP