こだわりが強すぎる知人のせいで店が決まらない...飲み会のはずが2時間ウォーキングする羽目に

「56歳の男性です。若い頃のアルバイト仲間と再会することになり、みんな楽しみにしていました。合流して『どの店にしようか』と盛り上がり、1人が先導して歩き出したんですが、あのとき任せるんじゃなかったとつくづく後悔しています」
アラフォー、アラフィフ世代の女性を中心に、実体験エピソードを寄せてもらいました。年齢を重ねると健康や人間関係、お金などさまざまな問題が発生しますが...。あなたならこんな時、どうしますか?

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■昔のバイト仲間と集合後、店探しの行脚開始

5年前の話です。

私は若い頃、転職の合間に飲食店でアルバイトをしていたのですが、SNSを通じて当時の仲間と繋がりができ、再会の飲み会に誘われました。

メンバーは最年長の私の他、40代の男女5人でした。

気楽な関係なので、店も予約せずに集まった私たち。

再会を喜びつつ、店を決めようと歩き始めました。

飲み会を企画したのは私より4歳下の男性Aさんで、バイト仲間だった頃から歳の差を気にせず振る舞う間柄でした。

Aさんはグループのリーダー格です。

このあたりの地理に詳しいこともあり、一同を先導し始めました。

やがて最初の候補店を見つけたのですが、みんなが店前の料理の写真やメニューを眺める中、Aさんは首を縦に振りません。

「いいんだけど、まだこの先にも店はあるし、もう少し見てからにしよう」

そう言ってAさんが歩き出したため、私たちも時間も早いし、慌てることもないだろうと、後に続きました。

やがて次の候補の店にたどり着き、「ここ、いい感じだな」と頷いていると、「いいんだけど決め手がな。他にもお店はたくさんあるし、そっちも見よう」と笑いながら歩いていくAさん。

ややあきれつつも、まあいいかと一同で続きました。

■文句ばっかりで...いつまでたっても店が決まらない!

飲食店が立ち並ぶ一角に入り、やっと乾杯にありつけるとみんなが思いました。

「ここいいな。いろいろあるもんね」なんて話していたのですが、「同じようなもっといい所があるから一応見に行こう」と、またもAさんが言い出しました。

さすがに一同顔を見合わせましたが、Aさんはずんずんと進んでいきます。

「また戻って来てもいいし!」

そこまで言うならと、再び談笑しながら彼に従いました。

そして、思ったよりも長い距離を歩いて次の候補の店に着いたのですが、皆ぽかんとしてしまいました。

少なくとも前に見ていた店よりも良い店には見えなかったのです。

「さっきのほうがいいんじゃない?」

メンバーの1人が口にして、Aさんも苦笑しつつ折り返すことになりました。

私を含め、何人かはイラついていましたが、今度こそと怒りを抑えつつ先ほどの店に着くと、忙しそうに店員が出てきました。

「申し訳ございません。本日満席で、2時間ほどお待ちいただくことになるのですが...」

集合してから1時間ほど過ぎて、飲食店が込み合う時間帯に差し掛かっていたのです。

「さっきのどこかにしよう」

Aさんのかけ声に微妙な空気になりつつ、再び引き返しました。

「申し訳ありません、6名はちょっと」

地味な店でさえそう言われ、私たちは途方に暮れました。

「どこでもいいから入ろう」となり、早足でたどり着いたのは最初の店でしたが、そこもすでに満席...。

これはいかんと、他のメンバ―で通り沿いの店に有無を言わせず入りました。

やっとのことで私たちが席に着いたときには集合から2時間も経っていました。

「再会を祝して乾杯!」

Aさんは何食わぬ顔で盛り上がりますが、みんなは2時間もウォーキングした疲れをリカバリーするのに大変です。

微妙な空気のまま飲み会が終わり、Aさんが「もう一軒行く?」と言いましたが、時間も遅かったのでみんな断りました。

同じ電車で帰った別の仲間がぽろりと漏らしました。

「思い出した、あの人いつもこうなんだ」

彼によると、昔も同じようなことがあったらしく、Aさんが先導するといつまでも店が決まらなかったそうです。

妙なこだわりがあったのかもしれませんが、2時間も友人たちを歩き回らせる必要があったとは到底思えません。

後から聞きましたが、Aさんは一緒に帰った仲間に「さすがにあれはひどい」と叱られ、「ごめん」と苦笑いしたそうですが、果たして響いたのでしょうか。

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