国民の約4割・4,000万人が罹患する「国民病」花粉症。その治療において、重症患者への切り札とされてきたステロイド注射(ケナコルト)は、糖尿病や高血圧を持つ患者には使用が禁じられてきた。しかし今、抗肥満治療薬や糖尿病治療薬チルゼパチド(商品名:ゼップバウンドあるいは、マンジャロ)との併用により、この禁忌を安全に克服できる可能性が浮上している。糖尿病専門医として約40年の臨床経験を持つ鈴木吉彦医師(HDCアトラスクリニック院長)が、新たな治療アプローチを提唱した。
チルゼパチド併用で、花粉症に対するステロイド注射が、より安心で可能になるのでは?
国民の約4割・4,000万人が罹患する「国民病」花粉症。その治療において、重症患者への切り札とされてきたステロイド注射(ケナコルト)は、糖尿病や高血圧を持つ患者には使用が禁じられてきた。しかし今、抗肥満治療薬や糖尿病治療薬チルゼパチド(商品名:ゼップバウンドあるいは、マンジャロ)との併用により、この禁忌を安全に克服できる可能性が浮上している。
糖尿病専門医として約40年の臨床経験を持つ鈴木吉彦医師(HDCアトラスクリニック院長)が、新たな治療アプローチを提唱した。

花粉症治療の「壁」——4,000万人を悩ませる課題
花粉症患者数は増加の一途をたどり、1960年代には人口の約1%だった有病率が、現在では30〜40%にまで上昇。経済的損失は年間約3,900億円に達するとの試算もある。
重症患者に対しては、一回の注射で2〜4週間効果が持続するケナコルト注射が有効とされてきた。しかし、以下の患者には使用が制限されていた:
・糖尿病患者(ステロイドによる血糖上昇リスク)・高血圧患者(血圧上昇の懸念)
・感染症リスクの高い患者(免疫抑制作用)
これらの基礎疾患を持つ患者は現代社会で増加しており、花粉症治療の選択肢が限られる深刻な状況が続いていた。
チルゼパチドがもたらす「相殺効果」
ステロイドの副作用を打ち消す多面的効果
チルゼパチドは、GLP-1受容体とGIP受容体の両方に作用する「デュアル作動薬」。糖尿病治療薬として開発されたが、以下の多面的効果がステロイドの副作用を相殺する可能性がある:
ステロイドの副作用
チルゼパチドの効果
血糖値上昇
HbA1c 1.5〜2.0%低下
血圧上昇
収縮期血圧 2〜4mmHg低下
体重増加・食欲亢進
体重10〜15%減少、食欲抑制
脂質代謝悪化
LDLコレステロール低下、HDL上昇

鈴木医師は「ステロイド療法では異様な空腹感に襲われ、就寝前に何か食べたいという衝動が起こりやすい。チルゼパチドがそうした衝動を抑えてくれるのは、臨床上非常に有益」と語る。

鈴木医師は弁理士に依頼し、世界百数十カ国の特許公報を調査。
その結果、「ケナコルト注射とチルゼパチドの併用による相互作用を狙った治療法」に関する類似特許は発見されなかった。
調査報告書によれば: - 調査対象:世界百数十カ国の特許公報(patsnap使用) -
結果:新規性を否定できる公報は見当たらず –
結論:本発明は新規性を有する可能性が高い
しかし鈴木医師は、特許申請を行わず、医学知識の共有を選択。
「お金の利益よりも患者さんの健康と幸福を優先した。医学の進歩は知識を分かち合うことで速くなる」と、その判断している。
実際の治療プロトコル
HDCアトラスクリニックでの実践
鈴木医師が院長を務めるHDCアトラスクリニックでは、すでにこの併用療法を実施。以下の手順で安全性を担保していくことを期待している:
1. 事前スクリーニング:糖尿病の有無、基礎疾患の確認2. チルゼパチド投与:血糖・体重管理の安定化
3. ケナコルト注射:花粉シーズン前の予防的投与
4. 継続モニタリング:血糖値、血圧、感染兆候の観察
専用サイト「花粉症ステロイド.com」では、糖尿病がある場合とない場合で画面を分け、患者向けの詳細な説明を提供している。糖尿病がある場合には、マンジャロの注射、糖尿病がない場合には、ゼップバウンドの注射治療を考える。
https://www.xn--eckybybn2pl181b84jh4l.com/



エビデンス構築への道筋
鈴木医師は、この治療法の普及には以下が必要と指摘する:
・前向き臨床試験:ランダム化比較試験による効果・安全性の検証・最適投与量の検討:患者特性に応じた治療プロトコルの確立
・長期安全性評価:複数シーズンにわたる繰り返し使用の検証
・製薬企業の参画:大規模試験実施のためのリソース確保
「現在の臨床実践は過去の経験に基づいており、まだ症例数が十分ではない。これから少しずつ増やしていくことが望ましい」と、今後の展望を語った。

HDCアトラスクリニック –
所在地:東京都 - 公式サイト:https://www.hdc-atlas.com/
花粉症治療専門サイト:花粉症ステロイド.com
※本治療は自由診療となる場合があります。
治療を検討される方は、必ずかかりつけ医にご相談ください。