動物病院は犬猫メインが大半! 鳥さんをお迎えするために大事な病院さがし/トリ扱い説明書

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寄崎まりを先生のエッセイ 「良い動物病院とはどんな病院?」

動物病院=具合が悪い動物だけが行くところだと思っている方が、多いかもしれません。

しかし、それだけではありません。

動物が健康に過ごすための飼い方も相談できるところです。

鳥さんの病気は、飼い方やエサに密接に関係していることが多くあります。

例えばメスは、飼い方次第でたくさん卵を産んでしまい、それが原因で病気になる場合があります。

また、エサとしてシードしか与えられていない場合、栄養が足りず病気になってしまうことも。

鳥さんが元気に暮らすためには、病気になりにくい飼い方が大変重要になります。

病院と聞くとハードルが高いと感じるかもしれませんが、飼育に関する困りごとや相談を聞き、病気を防ぐことも動物病院の役割のひとつです。

鳥さんの診察を行う動物病院とは?

獣医師になるには、獣医学課程のある大学で6年間学んだ後、国家試験を受けて獣医師免許を取得します。

残念ながらペットバードやエキゾチックアニマルについて、大学の教育課程ではあまり勉強しません。

従って、一般的に飼われている鳥さんを診察するためには大学卒業後、特別に勉強する必要があります。

たとえ専門でなくても先生がペットバードの生態や病気をしっかり勉強した場合、動物病院で鳥さんの診察ができるのです。

またペットバードと一言に言っても、実に多くの種類がいます。

セキセイインコやオカメインコなどのオウム目、ブンチョウやキンカチョウなどのスズメ目、ウズラやニワトリなどのキジ目、タカ目やフクロウ目などの猛禽類など。

様々な理由から動物病院によって診察している鳥種が異なるため、事前に問い合わせることをおすすめします。

「良い動物病院」の選び方

多くの方は、「良い動物病院」に通いたいと思うのではないでしょうか。

では「良い動物病院」とは、どんな病院なのでしょうか。

病気を治してくれる病院? 説明がわかりやすい病院? 話をたくさん聞いてくれる病院? 優しい先生がいる病院?

しかし、もしも治らない病気だったら? 少しでも多くの鳥さんを助けるために、一羽当たりの診察時間が長く取れない病院だったら? 鳥さんのことを心から考え、良くない飼い方を叱ってくれる先生だったら?

「良い動物病院」には、多くの要素が関連します。

「『あそこの動物病院は良かったよ』と聞いて行ったけど、私には合わなかった」ということが起きるのは、人それぞれ重要だと思う事柄が違うからなのです。

また、獣医師も人間ですから、あなたとの相性もあるでしょう。

では自分に合う動物病院を、どのように探せば良いのでしょうか?おすすめしたいのは、「鳥さんが元気なうちに、動物病院で健康診断を受けてみる」ことです。

まずはどんな検査をしてもらえるのか質問してみましょう。

そして実際に足を運んで、獣医師の人柄や説明の仕方、病院全体の雰囲気を見て、通院したいか感じ取りましょう。

特にペットショップからお迎えしたばかりの鳥さんは元気に見えても、カビや寄生虫を持っている可能性が。

早く見つけてあげることで症状が出る前に治療できる場合も多いので、飼い始めたタイミングで、ぜひ動物病院に行ってみてください。

鳥さんの具合が悪くなってからでは、「この先生が言っていることは本当に信じられるのか...?」と、冷静な判断が難しくなります。

現状、鳥さんの診察を行う病院は犬猫と比べると大変少なく、さらに多くの病院が混み合っているため、予約がなかなか取れないことも多いです。

しかし、健康診断で日頃から通っている場合、急に具合が悪くなってもすぐに対応してくれる可能性が高くなります。

鳥さんは体が小さく体力に余裕がないので、具合が悪くなると病気が一気に進行してしまうケースも。

万が一に備えて、信頼できるかかりつけの動物病院を見つけておくと安心です。

 
※本記事は鳥野ニーナ:著、寄崎まりを:監修の書籍『トリ扱い説明書』から一部抜粋・編集しました。

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